企業倒産の現状
2025-07-08 14:05:02

2025年上半期の企業倒産状況、過去最多の5003件に達する

2025年上半期の企業倒産状況



概要


2025年の上半期において、企業倒産件数が5003件に達し、これは2014年以降で最多となります。この数字は前年同期の4887件から881件の増加となり、2年連続での増加を示しています。一方、負債総額は6810億1500万円で、前年同期の9065億8400万円から24.9%減少しました。特に小規模な中小零細企業の倒産が目立ち、経営環境の厳しさが浮かび上がっています。

倒産件数の業種別分析


倒産件数は、全7業種中6業種で前年同期を上回りました。なかでも、サービス業は前年同期の1228件から1329件に増加し、2000年以来最多となりました。小売業でも飲食店の倒産が増加し、過去最多を記録しました。また、建設業も前年からの増加が続いており、特に不動産業が14.2%の増加率を示しました。

主因と倒産態様


「不況型倒産」が全体の8割近くを占め、特に販売不振が4117件と過去最高を記録しています。この背景には、経営者の病気や死亡が多く影響しており、こちらも2000年以降で最多となりました。倒産態様を見てみると、破産が4698件と4年連続で前年を上回っており、特に清算型倒産の割合が高まっています。

小規模企業の苦境


負債5000万円未満の倒産が全体の63.2%を占めており、小規模事業者が困難に直面しています。特に個人事業主や資本金1000万円未満の企業が多くを占めている状況です。老舗企業の倒産も見られ、業歴30年以上の企業における倒産件数が1564件を記録しています。中でも、業歴100年以上の企業は74件倒産し、過去最多となりました。

地域別の倒産状況


地域別では、全9地域中6地域が前年を上回りました。特に関東地方は1732件と10年ぶりに1700件台となり、増加が見られました。逆に近畿地方は1309件となり、こちらも過去13年で最高の件数です。また、東北地方は291件から314件に増加し、16年ぶりに300件を越えました。

新興企業の動向


業歴10年未満の新興企業の倒産は1511件と、4年ぶりに前年を下回りました。この動向は、経済全体の厳しい状況を反映していると考えられます。

今後の見通し


2025年の企業倒産は年間1万件突破の可能性があり、特に緩やかな増加が続く見込みです。政府の賃上げ政策や地域金融機関の支援が期待される一方、トランプ関税や国際情勢の不安定さが経済にマイナス影響を及ぼす可能性が懸念されています。これらの要素が複合的に影響しあう中で、特に中小企業の倒産リスクは依然として高止まりすると思れます。今後の動向に注目です。


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