3・11鎮魂と復興の花火「白菊」が7月に打ち上げ決定
岩手県釜石市で、2025年7月12日(土曜日)に行われる「白菊」の打ち上げが確定しました。この花火は、毎年3月11日に行われる鎮魂と復興のためのイベントであり、地域の復興への思いが込められています。ここではこの「白菊」の由来と、今年のイベントの詳細についてお伝えします。
「白菊」とは
「白菊」は、故・嘉瀬誠次氏が1950年代に制作した白一色の花火です。この花火は、シベリアでの抑留中に命を落とした戦友を弔うために生まれました。以来、長岡市で毎年打ち上げられ、東日本大震災の犠牲者に対する慰霊の意も込められています。2020年からは、釜石市での打ち上げが始まり、地域の人々の心に深く刻まれる行事となっています。
今年の打ち上げの背景
さまざまな事情により、今年の打ち上げは初め予定していた3月11日から延期されました。実行委員会は、当初の打ち上げを目指していましたが、大船渡市で発生した大規模な林野火災を受けて、延期を余儀なくされました。さらに、岩手県内での山火事警戒宣言の解除を待ち、最終的に7月12日の打ち上げとなったのです。
イベントの詳細
打ち上げは、釜石市の鵜住居町に位置する根浜海岸付近で19時30分から開始されます。夕方からは、関連行事も予定されており、地域のカフェでは祈りを込めた「祈りのカフェ」がオープンします。そして、釜石市内の児童生徒から寄せられたメッセージが読み上げられる予定です。
また、SNSを通じて、より多くの人々にこの科学アートを楽しんでもらうために、岩手日報のバズアカウントを通じてライブ配信の予定もあります。今年は特に、鎮魂と復興のメッセージを全国に届けることを目的としたイベントです。
まとめ
「白菊」の花火はただ美しいだけでなく、地域の人々や全国の支援者たちの想いが込められた特別な存在です。釜石市の花火を通じて、震災の記憶を次世代に受け継ぐとともに、復興への道のりをみんなで歩んでいきましょう。この機会を通じて、より多くの方々に参加していただけることを願っています。