千葉工業大学とDOUの協力によるキャリア形成支援
千葉工業大学(千葉県習志野市、学長:伊藤 穰一)と株式会社DOU(東京都渋谷区、代表取締役:石部達也)は、学生のキャリア形成を加速させるための革新的な取り組みを始めました。このプロジェクトでは、学生が主体となって収集した部活動やサークルでの課外活動データが、AIと統合され、より効果的に活用されます。これにより、学生たちが自分の活動実績を「キャリア証明書」として発行し、就職活動に役立てることができます。
1. 学生の活動実績の可視化
近年、大学生のキャリア形成において、学外での様々な経験(インターンシップやボランティア活動など)が重要視されています。しかし、こうした活動の成果を客観的に評価し、アピールするための仕組みは不足していました。学生は自己分析の際、自らの強みを理解するのに苦労することが多いのです。そこで、DOUは「育成機関と協力し、多様な変革者を輩出する」という使命のもと、学生の「日々の努力」を可視化する「キャリアパスポート」を開発しました。このサービスは、国際的な基準であるVerifiable Credentials(VC)に準拠しており、活動データを安全に管理できる仕組みを提供しています。
2. 部活動データの収集とAI連携
千葉工業大学では、学生が自分たちの部活動における実績をデータとして蓄積し、可視化されています。DOUの「キャリアパスポート」は、これらの実績を「キャリア証明書」として管理します。具体的には、フィードバック型証明書とプロジェクト型証明書の2種類が発行されており、前者は定性的なフィードバックを通じて個人の特性を明らかにし、後者は活動内容や成果を系統的に記録しています。
最近のデータによると、千葉工業大学では4584件の証明書が問題なく発行されています(フィードバック型:2825件、プロジェクト型:1759件)。特にフィードバック型証明書発行のためのワークショップでは、学生同士の相互フィードバックの環境が作り出されています。これは、「他人の視点から新しい解決法を学ぶ」という目的を持ち、ゲーム感覚で行われ、学生にとって自己理解の深化を促します。
ワークショップの一例として、「ぽいキャラカード」があります。このカードを用いて、お互いの印象や長所を比喩で表現するという活動が行われ、参加者同士が自身の強みを具体的に表現する機会が得られます。こうしたワークショップを通じて得られたフィードバックは、「フィードバック証明書」として発行され、その後のキャリア形成に活かされます。
3. AIとの統合による効果
「キャリアパスポート」で蓄積したデータは、DOUが開発したAIに統合され、学生の自己分析、企業研究、就職活動に役立てられています。AIは、活動内容を元に自己PRや志望動機の作成をサポートし、短時間で効率的なアウトプットをしやすくします。
実際にこのシステムを利用した学生からは、次々と就職活動の成果が寄せられています。「活動の中で得た経験を評価され、内定を獲得した」という声や「自分の強みをAIに言語化してもらい、面接でアピールできた」という声もあります。学生たちは、「何を始めれば良いのかわからなかったが、AIと共に準備が進んだ」とも述べています。
4. 今後の展望
今後、千葉工業大学は引き続き学生が主体となる活動データの可視化に取り組み、DOUは「AI講師」の導入対象を専門学校や学習塾などに広げていく予定です。更に、教育関係者向けにAI活用セミナーを開催し、「キャリア支援」や「語学教育」をテーマに具体的な導入事例を紹介していきます。
私たちは、学生の成長を助けるために必要なサポートを提供し、将来に向けた多様なキャリア形成をサポートします。