近未来型のビジネス研修「バリアフリーeスポーツスクール」
JR東日本スタートアップ株式会社、JR東日本スポーツ株式会社、そして株式会社ePARAの三社が共同で、近未来的なビジネス研修「バリアフリーeスポーツスクール」を来年12月から本格的に始めます。これは、障害当事者が講師となり、eスポーツを通じた交流と理解促進を目指す内容です。
1. スクールの概要
新しい研修は、2024年12月17日より開始され、Café&Bar RAGE STの2階にて行われます。この施設はJR池袋駅の東口に位置し、受講者は実際のゲームを通じて障害者理解の深い体験を得られます。使用されるゲームタイトルは、格闘ゲームやサッカーゲーム、麻雀など多岐にわたります。
参加対象者は、企業の障害者雇用やダイバーシティ推進に関わる担当者、特別支援学校の教師、生徒、就労支援の利用者など多様です。
プログラムはおおよそ3時間で、研修受講、ゲーム交流、意見交換などが含まれます。この取り組みの意義は、障害の有無にかかわらず、みんなが一緒に楽しむことができる場を提供することにあります。
2. 背景と目的
JR東日本グループは「変革2027」というビジョンのもと、誰もが心豊かに生活できる社会を実現するための新たな価値やサービスを創造することに取り組んでいます。そして、このビジョンの一環として、eスポーツが果たす役割に着目しています。
特に日本では、1160万人の障害者のうち64万人しか就労していないという現実が存在します。この数字は、障害者がより活躍できる環境を整える必要性を示しています。バリアフリーeスポーツは、ゲームを通じて個別の能力開発や雇用機会の創出をサポートし、「障害者」としてではなく一個人として評価される社会を目指しています。
3. 参加者の声
過去に行われた実証期間を経て、参加者からは「障害当事者の方との交流が新鮮で、気軽に会話できた」「多様性を尊重する必要性を感じた」といったポジティブな声が寄せられています。こうした反響が後押しとなり、事業化へとつながることが決定されました。
4. 日本ソーシャル・イノベーション学会での発表
この取り組みは、年次大会にて発表され、論文賞も受賞しています。参加者の体験や声を取りまとめ、当事者の視点を大切にした内容が評価され、他の学会での発表も期待されています。
5. Café&Bar RAGE STの役割
Café&Bar RAGE STは、JR東日本グループ3社が共同で運営するeスポーツ施設です。利用者がハイスペック環境でゲームを楽しめる他、飲食を楽しみながらイベント観戦もできるスペースとして注目されています。このような環境が、バリアフリーeスポーツスクールの推進に大いに寄与しています。
6. バリアフリーeスポーツの先駆者、ePARA
ePARAが提唱する「バリアフリーeスポーツ」は、障害の有無を問わず参加できる環境の下で行われる、大変革的な取り組みです。今後もさまざまな活動を通じて、この理念を広めていくでしょう。
このような取り組みが拡大することで、より多様性を尊重した社会が形成され、全ての人が輝ける時代が来ることを期待しています。