高知県の公立中学校にAI学習支援アプリ導入
高知県教育委員会は、県内の公立中学校に生成AIクラウド「スタディポケット」を導入することを決定しました。これは、教職員364人と生徒2,623人を対象にしたプロジェクトで、2023年6月から全校での運用が開始されます。
スタディポケットとは
スタディポケットは、教育現場に特化した生成AIサービスで、教師と生徒の双方向での学びを支援します。生徒向けには「探究チャット」機能を搭載しており、直接的な答えを提供するのではなく、情報の探求を促進する設計となっています。教師向けには、多数の校務支援テンプレートが用意されており、授業運営や業務を円滑に進めるためのスムーズなサポートが期待されます。
導入の背景と目的
このプロジェクトは、AIを活用して生徒一人ひとりの学習に対する不安を軽減することを目的にしています。従来の教育方法ではカバーしきれない個々のニーズに応えることができるため、学びの質向上にもつながるとされています。また、授業と自主学習を一体化させることで、主体的な学習への意識を高める効果も期待されています。
実証対象校
新たにこのサービスを利用するのは、以下の23校です:
- - 馬路立馬路中学校
- - 香南市立夜須中学校
- - 香南市立香我美中学校
- - 香南市立野市中学校
- - 香美市立香北中学校
- - 南国市立鳶ヶ池中学校
- - 南国市立香南中学校
- - いの町立神谷中学校
- - いの町立吾北中学校
- - 仁淀川町立仁淀中学校
- - 津野町立葉山中学校
- - 津野町立東津野中学校
- - 中土佐町立大野見中学校
- - 中土佐町立久礼中学校
- - 四万十町立窪川中学校
- - 四万十市立中村中学校
- - 土佐清水市立清水中学校
- - 宿毛市立小筑紫中学校
- - 黒潮町立佐賀中学校
- - 三原村立三原中学校
- - 高知市立城東中学校
- - 高知市立鏡中学校
- - 高知市立義務教育学校土佐山学舎
今後の展望
「スタディポケット」の導入にあたり、教職員に対して操作研修などのサポートも行われており、効果的な運用を目指しています。今後、各校での運用実績を元にさらなる改善が図られ、地域における教育の質を向上させるための取り組みが続けられるでしょう。特に、高知県の教育現場におけるデジタル化は、現状の課題に対する解決策を提供し、未来の教育のあり方に新たな道を切り開くものと期待されています。
高知県の教育における試みは、他県のモデルケースとしても注目されることでしょう。教育界におけるAIの普及が、さらなる学びの革新につながることを願っています。