日本FP協会が、2024年度の研究奨励金受贈者を発表しました。これは、資産形成や運用に関する学術研究を支援し、金融経済教育の発展を目的としたものです。受贈者は3名で、それぞれユニークな研究テーマに取り組むこととなります。
受贈者の一人目、五十嵐千尋氏(明治学院大学経済学部助教)は、「戦後における家計管理の推移」というテーマで研究を進めます。この研究は、戦後日本における家計の動向とその変化を掘り下げ、現代社会の家計管理に与える影響を分析することを目指します。
続いて、佐野潤子氏(東京家政学院大学現代生活学部教授)は、「ミレニアル世代の既婚男女の性別役割分業意識と資産形成と資産運用」というテーマを選びました。この研究は、ミレニアル世代のカップルがどのように資産を形成し、管理しているのかに焦点を当て、性別役割の意識がその活動に及ぼす影響を評価します。
最後に、本多純氏(信州大学経法学部講師)は、「金融アドバイザーの不正行為に対する投資家の注意力と行動バイアスの分析」に取り組みます。この研究では、金融業界における不正行為と、それに対する投資家の反応や判断のメカニズムについて調べ、安心して投資できる環境の確保に貢献することを目指しています。
これらの研究は、金融リテラシーを高めると同時に、より良いパーソナルファイナンスの実現につながることが期待されています。日本FP協会は、これらの研究活動を通じて、社会全体の金融知識向上に寄与していく方針です。
贈呈式は2024年12月24日に行われ、審査委員長の吉野直行氏をはじめ、受贈者が集まりました。本多氏はオンラインでの出席となりました。今後の研究活動に注目が集まります。
この研究奨励金についての詳細は、日本FP協会の公式ホームページにてご確認いただけます。金融教育の重要性が増す中、今後の研究結果に期待が寄せられています。