金融コンシェルジュの報告
2014-05-09 10:00:01
「金融コンシェルジュ」が医療現場での相談役に 〜FPの役割と実施状況の報告〜
近年、医療サービス利用者を対象とした「金融コンシェルジュ」の取り組みが注目を集めています。この活動は、医療や介護サービスを受ける方々が抱える経済的な不安や悩みを、中立的な立場から解決に導く役割を果たします。平成25年5月から実施が始まったこのプログラムは、特定非営利活動法人(NPO法人)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会の協力の下、複数の病院で展開されています。
具体的には、4つの病院で金融コンシェルジュを派遣した結果、合計で48件の相談を受け付けました。参加者の約6割が50代以上で、男女比は男性が6割、女性が4割という構成でした。相談内容の中で最も多かったのは「保険の加入・見直し」で、全体の21.6%を占めました。次に多かったのは生活設計全般で17.6%、相続関連の相談も16.2%に達しています。
最初の想定では、高齢者が中心とされていましたが、実際には現役世代も持病を持つ方が多く、就業を含めた生活設計についての相談ニーズが高いことが分かりました。それを受けて、今後はさらなる支援が求められるでしょう。
新たに、京都府京都市にある堀川病院でも、金融コンシェルジュが活動を開始する予定であり、さらなる拡大が期待されています。これに先立ち、東京都杉並区の河北総合病院と八王子市の永生病院では、平成26年3月での開催を終えました。
金融コンシェルジュは、専門的な知識を持つファイナンシャル・プランナー(FP)が、中立的な立場から相談に乗ることを目的としています。CFP®やAFPが持つ知識は、個々の生活課題を共に考え、解決に向けての道筋を示すことで受診者の安心感を高めます。まさに家計のホームドクターとも言える存在です。
今後も、この「金融コンシェルジュ」というプログラムは多くの病院に広がり、医療と経済の接点において重要な役割を果たすことが期待されています。悩みを抱える多くの方々に、専門的なサポートを通じて心の安らぎを提供できることでしょう。これからも、さらなる活動の報告を注視していきたいと思います。
会社情報
- 会社名
-
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
- 住所
- 東京都港区虎ノ門4-1-28虎ノ門タワーズオフィス5F
- 電話番号
-
03-5403-9700