静岡県小山町で巡回バスの実証実験がスタート
この夏、静岡県小山町では新たな公共交通サービスの実証実験が始まりました。運行を手掛けるのは株式会社みつばモビリティ。8月1日から11月29日までの期間、予約不要の巡回バスが小山町内を運行します。この取り組みは、オンデマンドバスの需要が高まる中で、利用者にさらなる利便性を提供することを目的としています。
実証実験の背景
小山町では2020年4月から、町内を巡回するオンデマンドバスが運行されていますが、年々増加する利用者と共に、予約の不成立が多くなり、利用しにくさが課題となっていました。これを改善するため、予約不要の巡回バスが併用されることになりました。これにより、利用者は定期的に運行される巡回バスを利用する選択肢を持つことができ、オンデマンドバスに集中していた需要を分散させることが期待されています。
巡回バスの運行概要
- - 運行期間: 2024年8月1日(木)~11月29日(金)(土日祝を除く)
- - 車両台数: 5台
- - ルート: 小山町内の5つの学校区(成美、明倫、足柄、北郷、須走地域)を巡る5ルート
- - 便数: 1日7便(午前3便、午後4便)
- - 利用料金: 無料
巡回バスは町の総合文化会館を出発し、各ルートの主要なバス停に停車します。一部のバス停は除外されていますが、利便性の高い場所を中心に設定されており、より多くの住民が利用しやすい環境が整えられています。
出発式の模様
8月1日には、小山町総合文化会館で正式な出発式が行われ、みつばモビリティの社長、浜地康太氏と町長の込山正秀氏が出席しました。
込山町長は「高齢者の移動手段としてのオンデマンドバスは重要だが、予約が取りづらいという声が多いため、これはその改善策です。巡回バスが実運行につながるよう尽力したい」と述べました。みつばモビリティの浜地社長も、「地域の移動サービス提供に向けた取り組みを続けていきたい」と語り、地域の交通課題に向き合う姿勢を見せました。
利用者への期待
実証実験の結果をもとに、小山町との共同で最適な運行方法が検討される予定です。町民が利用しやすい公共交通の実現に向けて、巡回バスとオンデマンドバスの連携が進められます。
岡町の企画総務部によると、これまで多くの町民に利用されたオンデマンドバスは、予約が成立しないことが課題。シニア層へのヒアリングを通じた結果、巡回バスによる実証実験の実施に至ったとのことです。
みつばモビリティの取り組み
みつばモビリティは、公共交通の課題を解決するため、30年以上ずっと地域に根ざしたサービスを展開してきました。特に、全国の地域公共交通の維持に注力しており、今後も小山町のニーズに合ったサービス提供を目指します。
この実証実験が成功に終わることで、今後の公共交通がより便利で利用しやすいものとなることを期待しています。また、小山町の住民が快適な移動手段を手に入れる日が近いことを願っています。
まとめ
静岡県小山町での巡回バス実証実験は、地域の交通の利便性向上を目指し、今後の公共交通のあり方に新たな指針を示すものとなるでしょう。多くの町民がこの新しいサービスを利用し、日常の移動が更に便利で快適なものとなることが期待されています。今後の運行結果にも注目が集まります。