QPS研究所の小型SAR衛星「クシナダ-Ⅰ」打ち上げ情報
2025年8月5日(火)12時45分から、QPS研究所の新たな小型SAR衛星である「クシナダ-Ⅰ」が米国Rocket Lab社のElectronロケットによってニュージーランドから打ち上げられる予定です。この打ち上げは、QPS研究所がロケットラボと結んだ衛星8機分の契約に基づくもので、今回が第4回目の打ち上げとなります。
打上げミッション「The Harvest Goddess Thrives」
今回のミッションには「クシナダ-Ⅰ」の愛称が付けられており、ミッション名は「The Harvest Goddess Thrives(豊穣の女神の繁栄)」です。この名前は、日本神話に登場する農業の神様クシナダに由来しており、農業と自然の保護を象徴しています。ミッションパッチには、美しい自然が描かれ、環境を大切にしたいというメッセージが込められています。
打ち上げはRocket Labのマヒア半島にあるLaunch Complex 1から行われ、クシナダ-Ⅰは中傾斜軌道、高度575kmに投入される予定です。これにより、地球の観測データがリアルタイムで取得できる環境が整います。
QPS-SARプロジェクトとは
QPS研究所は、小型SAR衛星「QPS-SAR」に特化したプロジェクトを進行中。特許取得の大規模展開式アンテナを駆使して、世界トップクラスの46cm分解能の画像取得が可能となり、これにより高精細な地球観測データの提供を目指しています。現在、商用機が3機運用されており、2028年までに24機、最終的には36機の衛星コンステレーションを構築する計画です。
この衛星は、昼夜を問わず、雲を透過して地表を観測できるため、農業や環境モニタリングなど多岐にわたる用途が考えられています。特に、クシナダ-Ⅰは傾斜軌道に配置され、経済活動が活発な地域を中心に観測を行うことが期待されています。
株式会社QPS研究所について
QPS研究所は2005年に福岡で創業された宇宙開発企業で、九州大学との共同研究から得た技術を基にしています。企業名のQPSは「Q-shu Pioneers of Space」の略で、九州の地から宇宙産業の発展に寄与することを旨としています。
同社は全国25社以上のパートナー企業と協力し、今後も宇宙技術開発を進めていきます。