新刊『熱帯の家畜と人』
2025-02-17 17:35:13

持続可能な畜産を考える新刊『熱帯の家畜と人』が登場

新刊『熱帯の家畜と人』がついに登場



株式会社海青社は、2025年3月末に新刊『熱帯の家畜と人飼育と流通を地理学から探る』を発表します。この書籍の編集者である池谷和信氏は、学問の枠を超えて、熱帯地域における小規模畜産の重要性を強調しています。

熱帯地域の畜産文化の多様性


本書は、これまであまり注目されてこなかった熱帯の小規模畜産に焦点を当てています。特に、一般的な家畜として認識されているウシやブタに加えて、熱帯特有の家畜—スイギュウ、ゾウ、ラクダ、リャマ、ウズラ、バリケンなど、多様で魅力的な動物たちの飼育状況に深く切り込む内容となっています。

これらの動物は、ただの家禽として扱われるだけではなく、地域に密着した文化や経済を形成しています。この本では、そうした熱帯の家畜がどのように人々の生活と結びついているのかを地理学的手法を用いて考察します。

先進国の畜産業が抱える問題を考える


近代的な畜産業は、しばしば環境への影響や動物福祉の観点から批判されています。飼料生産のための森林破壊、糞尿による水質汚染、動物たちが受けるストレスなど、これらの課題は先進国が直面している深刻な問題です。本書は、熱帯の小規模畜産が持つ解決の糸口を示すことで、新しい視点を提供することを目指しています。

目次の概要


本書は大きく3部構成となっています。

  • - 第1部では、家畜化の過程とその文化的背景について論じ、沖縄やエチオピア南西部の事例を通じて家畜化の意味を探ります。
  • - 第2部では、熱帯に根ざした家畜の飼育方法を列挙し、フィリピンやタイの事例を通じて地域の人々と家畜の関係性に迫ります。
  • - 第3部では、都市における家畜の流通や市場の仕組みを詳しく説明し、特にコンゴ民主共和国やパキスタンの事例を通じてグローバルな視点から家畜流通の動態を考察します。

編集者と執筆者について


この書籍の編集を行った池谷和信氏を含む多彩な執筆陣は、国立民族学博物館や大学で研究を行い、それぞれの専門分野から独自の視点を提供しています。彼らは熱帯地域の文化や畜産の実態に深く関わっており、各章で様々な視点からの考察が展開されます。

書籍の詳細情報


  • - 書籍名: 熱帯の家畜と人 飼育と流通を地理学から探る
  • - 定価: 3,960円(本体3,600円+税)
  • - 体裁: A5判/336ページ
  • - ISBN: 978-4-86099-437-2
  • - 購入方法: 全国の書店で購入可能

この新刊『熱帯の家畜と人』は、畜産、獣医療、海外支援活動に携わる方々にとって、必読の一冊となるでしょう。持続可能な未来を模索する上で、新しい視点を与えてくれる貴重な資料になることは間違いありません。

会社情報

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