物価高が消費行動に与える影響を探る調査結果
近年、物価の上昇が多くの家庭に影響を与えていることが話題となっています。特に、食品やエネルギー価格が高騰し、家庭の支出が見直される機会が増えています。この状況に注目し、株式会社トータスは「物価高による消費行動の変化」を調査しました。この調査では、20代から50代の男女に焦点をあて、物価高がどのように彼らの消費行動に影響を及ぼしているのかを明らかにしました。
調査の概要
この調査は、2024年12月17日から20日の間に実施され、20代から50代の男女334名を対象に行なわれました。調査方法はインターネット調査であり、モニター提供元はRCリサーチデータです。
物価高をどう感じているのか?
調査の結果、20代から50代の男女の90%以上が物価高の影響を負担に感じていることがわかりました。具体的には、「非常に負担を感じている」と答えた方が39.5%、「負担を感じている」が30.2%、さらに「やや負担を感じている」という回答も22.5%あり、物価上昇が広範囲にわたる影響を及ぼしていることが明らかです。
節約行動の意識
次に、物価高の影響を受けて支出を見直したり節約する行動を意識するようになったか尋ねたところ、76.3%の回答者が「はい」と回答しています。これは、約8割の20代から50代が物価高によって消費行動に変化を感じていることを示しています。
見直された支出項目
物価高の影響で具体的に見直した支出項目について尋ねた結果、最も多かったのが「食費」で76.9%、次いで「娯楽費」が53.3%、そして「衣料品費」が45.1%でした。特に「食費」と「娯楽費」は比較的調整しやすいため、見直しの対象になったと考えられます。
大きな買い物の重視点
物価高が影響を与えているのは、日常的な支出だけではありません。調査によると、大きな買い物(家電、車、住宅など)を検討する際に重視するようになった条件の1位は「購入価格」で71.8%、次いで「維持費」が41.6%でした。このことから、より慎重に出費を考えるようになったことが伺えます。
節約に対する意識とその工夫
さらに、節約において特に意識されていることとして、65.5%が「必要最低限のものだけを買うようにしている」と回答しました。また、そのほかに63.1%が「セールや割引を重視している」、57.7%が「安い商品を選ぶようにしている」と述べています。これらの結果からは、無駄を省く傾向が強まっていることが分かります。
一方で、生活の質を保つために工夫していることとして、33.3%の人が「自宅での食事を充実させる」、28.6%が「手頃な価格で楽しめる娯楽やレクリエーションを探す」と回答しています。経済状況を考慮しつつも生活を楽しむ姿勢が見受けられます。
まとめ
この調査から、物価高が20代から50代の男女に多大な影響を与えていることが浮き彫りになりました。9割以上の人が負担を感じ、約8割が支出の見直しや節約行動を意識しています。また、見直される主な支出項目は「食費」と「娯楽費」であり、大きな買い物では「購入価格」や「維持費」が重視されています。さらに、節約を意識する一方で生活の質を保持するための工夫が行われている様子も確認できました。今後も物価高が消費行動に与える影響に注目が必要です。