新たな挑戦、インドネシアでの特定技能育成事業
日本の株式会社ダイサンが、インドネシアにおいて特定技能教育事業を展開するために、現地のPT.MINORIと共同で設立したのが合弁会社PT DAISAN MINORI INDONESIA(DMI社)です。この新たな挑戦は、日本における労働力不足の解消を目的としており、特に建設業界にフォーカスを当てています。
事業スタートの背景
労働力不足と外国人需要の拡大
日本は少子高齢化の影響を受け、特に建設分野での労働力が急速に減っています。この現状を踏まえ、政府は2019年に特定技能という新たな在留資格を設け、即戦力となる外国人労働者を受け入れる環境を整備しました。そして、特定技能を取得する外国人の教育がますます重要になっています。
インドネシアでの就労希望者の増加
特にインドネシアでは、日本での働き方に対する関心が高まっています。経済発展に伴い、若者たちが海外でのキャリアを模索し、日本の安定した環境や安全基準が魅力的に映っています。しかし、言語や専門知識の壁があるため、これらを克服するための教育が必要とされています。
DMI社の取り組み
DMI社では、特定技能に向けた包括的な教育プログラムを提供しています。以下は主な内容です:
日本語教育
日本語能力試験の合格を目指し、基礎から実務レベルまでの日本語教育を3つのスキル—会話、読解、聴解—に重点を置いて行います。模擬試験やオンライン学習ツールも活用し、学習効果を高める工夫をしています。
特定技能評価試験対策
建設業界で求められる専門知識と技能を身につけるため、特定技能評価試験(SSW)のための対策講座も用意されています。実際の試験に即した模擬試験を実施し、受講者はぜんぶに慣れることができます。
日本文化と就労マナーの習得
日本での生活に必要な文化や職場のマナーも指導し、受講者が新しい環境にスムーズに適応するための基盤を築きます。日本の特有のコミュニケーションの流儀やルールを学ぶことは、将来の雇用において非常に重要です。
足場実技講習
足場施工に関する実技講習は、日本人講師が指導します。受講者は、実務に即した技術を習得するための継続的なサポートを受けられます。このプログラムを経て、受講者は試験合格だけでなく、日本に入国した後も即戦力として活躍できる実力を身につけます。
まとめ
ダイサンとPT.MINORIによる合弁会社の設立は、日本とインドネシアの架け橋となることが期待されています。両社の取り組みは、単なる技能者育成にとどまらず、日本の文化や職場環境を理解できる人財を育成することに注力しています。今後、DMI社がどのような成果を上げるのか、多くの人々がその動向を見守ることでしょう。