株式会社BONXがNTTソノリティの子会社となり、現場DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させることが明らかになった。さらに、NEXCO東日本とセーフィーも資本参加し、多様な現場業務向けのデジタルソリューションの提供を強化していく。
BONXは、「世界は僕らの遊び場だ」をスローガンに、現場コミュニケーションのワンストップソリューション「BONX WORK」を提供している。今回の資本参加により、NTTソノリティの音響技術やNTTグループの知見、NEXCO東日本のインフラ事業ノウハウ、セーフィーのクラウド録画サービス技術などが融合し、現場DXを強力に推進していく体制が整った。
特に注目すべきは、生成AIの活用による音声インターフェースの進化だ。BONXとNTTソノリティは、音声解析や音声入力による記録作成、リアルタイム通訳などのソリューションを開発し、デスクレスワーカーのコミュニケーションをより効率的に、そしてよりスマートなものにしていく。
NEXCO東日本は、高速道路の維持管理運営で培ったノウハウを生かし、現場のニーズに合わせた製品開発やソリューションの提案を行う。セーフィーとの連携では、「映像=目」と「音声=耳」を融合したソリューションを共同開発し、安全管理や業務改善に貢献していく。
具体的な展開としては、NTTの独自技術を搭載した新たな製品開発、AIを活用したソリューションの拡大、インフラ事業者への展開、セーフィーとの連携などが挙げられる。
例えば、今年4月に発売されたオープンイヤー型イヤフォン「BONX intro knot」や、年内に発売予定の「BONX Stick」は、NTTの特許技術を採用することで、騒音環境下でも快適なコミュニケーションを実現する。また、建設現場などの危険エリア内の映像データと音声データを紐づけることで、危険予知活動や事故防止対策に役立てることもできる。
今回の資本参加は、現場DXを推進するBONXにとって大きな転換期となるだろう。NTTグループ、NEXCO東日本、セーフィーとの連携により、BONXは国内No.1を目指すと同時に、海外展開も視野に入れている。今後、現場DXの分野でどのような革新的なソリューションを生み出すのか、注目が集まる。