今夏の電気代とエアコン室外機の現状
今年の夏、73%の家庭が電気代の上昇を感じているとの調査結果が発表されました。特に、電気代が「非常に高い」と感じている家庭は27%、また「やや高い」と答えた家庭が46%を占めており、多くの家庭が電気代の負担増に頭を悩ませています。しかし、エアコンの室外機に関する節電対策が十分に実施されていない現実が浮き彫りになっています。実際、64%の人が「室外機の節電対策をしていない」と回答し、対策の重要性が認識されているにもかかわらず実行には至っていないことが明らかになりました。
室外機の節電対策と実施状況
パナソニック株式会社が実施したこの調査では、エアコン室外機の節電対策は家庭の電気代削減に直結することが明らかとなりました。具体的な対策方法の上位には、「室外機の周りに物を置かない」(57%)や、「室外機カバーを取り付ける」(35%)、さらには「ドレンホースのゴミや虫を除去する」(22%)が挙げられています。しかし驚くべきことに、室外機のお手入れを「ほとんどしていない」または「したことがない」と回答した人は合わせて69%に達しました。
こうした問題の背景には、「やり方がわからない」といった情報不足や、「面倒」といった手間の問題が影響しています。加えて「必要だと知らなかった」という声も多く寄せられています。このことから、節電対策やお手入れの重要性を実感しながらも、行動に移すことができていない方が多いことが伺えます。
エアコンの室外機にメリットのあるお手入れ方法
1. 直射日光を避ける
室外機は直射日光に晒されると冷房効率が低下します。つまり、外気温が高くなると消費電力も増加します。したがって、室外機の周囲にシェードを作ることで温度上昇を防ぐことが重要です。
2. 周辺を整理整頓
室外機の周りをスッキリさせて物を置かないことで、エアコンの冷却効率が向上します。特に前側30cm以内には物を置かないよう注意しましょう。
3. 室外機の掃除
室外機は意外と汚れるものです。定期的にゴミやホコリを取り除くことで、効率を保ちつつ電気代も抑えられます。
節電対策で避けるべき行動
アンケートの結果を受けて、エアコンの室外機に対してのNG行動も明らかになりました。例えば、カバーを取り付けることが一見有効に思えますが、通風を妨げるものであれば逆効果です。
加えて、ドレンホースの先端に虫除けカバーをつける際は、通水性を確認し、詰まらないよう注意が必要。また、水をかけての清掃も故障を招くリスクがあり、一時的な効果はあっても長期的には逆効果であることが多いので気をつけましょう。
今後の季節に備えて
これからの台風シーズンや豪雨に備え、室外機が屋外での過酷な環境に耐えられるよう、重量のある基礎を設けることや、防振マットを使用することが重要になります。万が一室外機が転倒や浸水した場合は、自己判断で動かすことせず、専門業者に連絡してください。
まとめ
猛暑のこの夏、快適に過ごすためにはエアコンの室外機の節電対策とお手入れがカギを握っていると考えられます。エアコンを長持ちさせるためにも、手入れを定期的に行い、少しでも電気代を抑える工夫を心掛けることが大切です。