省スペースと環境負荷を最小限に抑える新たな塗装ブース
愛知県丹羽郡大口町に本社を置く株式会社東海理化が、環境に配慮した新型塗装ブースを開発しました。このブースは、従来の塗装ブースと比較して、パフォーマンスを保ちながら省スペース化とCO₂排出量の大幅な削減を実現しています。
独自の技術による特長
この「コンパクト塗装ブース」の主な特長は、まず独自の気流制御技術とドライブース構造を採用することで、スプレー塗装時のダスト飛散を効果的に抑制。これにより、作業環境の清浄度が向上します。
さらに、従来のウォーターカーテンや水槽を廃止し、水洗式の塗料回収・処理スペースを削減。新たに導入した塗料供給システムによって調合室のスペースも縮小され、結果として全体の床面積も従来の約30㎡から3㎡にまで約90%も減少しました。
移動式のキャスターを装備することで、運搬や設置が容易になり、コンパクトながらも、以前設置が難しかったスペースにも対応できる設計となっています。これにより、工場内の効率的なレイアウト作成を促進します。
環境への貢献
この新しい塗装ブースの導入により、エネルギー使用を抑制し、CO₂排出量は約80%カット。200V電源とエアー配管の接続だけで運用可能なため、従来の塗装機に必要だった複雑なインフラ整備も不要になります。
この成果により、成形、塗装、組立の各工程間における物流負荷の軽減が期待されています。涼感がある作業環境を提供し、うるおいのある生産ラインを実現します。
今後の展望
今後は、このコンパクト塗装ブースのリースおよび販売を視野に入れ、協力会や仕入先との説明会を通じてさらなる改良や運用方法の最適化を進めていく予定です。また、日本のものづくりの競争力を強化するため、効率的な製品づくりを続けていきます。
新しいコンパクト塗装ブースは、環境に優しく、作業空間を有効活用し、企業の生産性を高める要素を兼ね備えた革新的な製品です。今後の展開に大いに注目が集まることでしょう。