令和7年度の主要建設資材需要見通し
国土交通省が発表した令和7年度の主要建設資材需要見通しによると、セメント、生コンクリート、普通鋼鋼材の需要が前年を上回る見込みです。この公表は、建設資材の安定確保を目的とし、円滑に建設事業を進めるための重要な指標となります。
主要建設資材の需要予測
公表された資料によると、次回の年度における建設資材の需要量は以下の通りです:
- - セメント:3,300万トン(前年対比 +1.1%)
- - 生コンクリート:6,600万立方メートル(前年対比 +0.5%)
- - 砕石:8,700万立方メートル(前年対比 -)
- - 木材:740万立方メートル(前年対比 -1.2%)
- - 普通鋼鋼材:1,670万トン(前年対比 +6.7%)
- - アスファルト:80万トン(前年対比 -4.6%)
この数字は、国土交通省の「建設投資見通し」、つまり新築・改修を含む建物と土木工事の投資見通しに基づいて算出されています。特に、セメントや生コンクリート、普通鋼鋼材は建設業界において重要な役割を果たしており、これらの需要増加は建設業全体の活性化を示すものと言えるでしょう。
需要増加の背景
需要が増加する理由の一つには、国内の建設投資の増加が挙げられます。特に公共工事や民間の住宅投資が増える中で、これらの資材に対する需要が高まっているのです。特に普通鋼鋼材は、前年度比で6.7%の増加が見込まれており、その優れた強度と耐久性が需要を押し上げている要因と考えられます。
需給バランスの重要性
一方で、木材やアスファルトなどは前年比でマイナス成長となっており、特に木材の需要の減少は、人口減少や投資対象の変更など様々な影響を受けていることが考えられます。また、砕石に関しては、動態統計調査が終了したため、単独での見込も難しい状況とされています。
国土交通省は、これらの数字をもって建設資材の需給に関する総合的な判断材料を提供することで、安全かつ効率的な建設事業をすすめることが目的です。これにより、建設業界における資材の安定供給を確保することが求められています。
結論
令和7年度の建設資材需要見通しは、セメントや生コンクリート、普通鋼鋼材が中心に増加傾向にある一方で、木材などの一部資材は減少が見込まれるなど、需給におけるバランスを注意深く見守る必要があります。この動向は建設業界全体に影響を与える要因となるため、今後の動きを注視していきたいものです。