あか毛和牛評価基準
2011-11-15 13:00:01

あか毛和牛協会が新たに評価基準を策定し地位向上を図る

あか毛和牛協会が新たな評価基準を策定



一般財団法人全日本あか毛和牛協会は、和牛の一つであるあか毛和牛に特化した独自の「評価基準」を新たに設けました。これにより、「のびのび育てた、おいしい赤身。」というあか毛和牛本来の魅力を消費者に届けることを目指しています。

あか毛和牛とは


あか毛和牛は、日本固有の和牛で、主に熊本県や北海道で生産されています。これらの地域は放牧に適しており、あか毛和牛の肉質は、黒毛和種とは異なり、うま味に満ちた赤身が特徴です。しかし、現在のあか毛和牛の飼養頭数は25,000頭を下回り、その普及率は黒毛和牛に比べて極めて低い現状があります。これは、黒毛和牛の需要が高まる中で、生産者が黒毛に切り替える傾向が見られるためです。

全日本あか毛和牛協会は、こうした状況を打開するために2011年に設立されました。目的は全国のあか毛和牛生産者が一体となり、この素晴らしい品種を広めることです。

新たな評価基準のポイント


今回策定された評価基準は、あか毛和牛の健康的でおいしい赤身を実現するために、肉質だけでなく「育て方」にも焦点を当てています。「あか毛和牛☆☆☆」までの4段階の評価があり、肉質や生産方法に基づいて認定されます。特に、出荷月齢や枝肉重量が基準以上で、赤身の割合が70%以上という条件が求められます。

実践的な取り組み


育て方においては、国産の粗飼料の給与や親牛への哺乳が評価基準に含まれています。また、粗飼料の割合や放牧の有無が高評価につながることから、これらを実践することが重要です。

全日本あか毛和牛協会は、この新しい評価基準を通じて、消費者が求める質の高い牛肉を提供し、環境負荷を低減しながらも動物福祉に配慮した生産を推進しています。

情報提供システムの整備


2011年11月には、公式サイトに「いか毛和牛なび」を立ち上げ、全国的に流通しているあか毛和牛に関する情報を発信します。このシステムは、農家や企業が生産した和牛の履歴を明確にし、消費者にとって透明性の高い情報を提供します。

具体的には、牛の個体識別番号から、評価ポイントや飼育方法、飼料情報を詳細にデータベース化します。また、生産者のこだわりや取り組みも掲載し、消費者との距離を縮めることを目指します。

地位向上のための広報活動


全日本あか毛和牛協会は、11月からテレビCMを放映し、あか毛和牛に関する認知度を高める活動を開始します。このCMでは、「のびのび育てた、おいしい赤身」というキャッチフレーズで、健康志向の消費者に訴求する意図があります。実際にCMにはあか毛和牛の主生産地である熊本の農家の牛が登場し、その美しさと力強さを顕示します。

食品としての特性


あか毛和牛は、ヘルシーで美味しい赤身肉であるため、現代の消費者のニーズに合致しています。脂肪分が適度で、うま味成分が豊富な赤身肉は、健康意識の高い人々にも支持されています。特に、栄養素が豊富な粗飼料を用いた飼育や母乳を与えながらの放牧は、牛の免疫力を高めることに寄与します。

今後のあか毛和牛協会の活動によって、あか毛和牛の評価が高まり、日本国内外での知名度向上に繋がることが期待されます。

会社情報

会社名
一般財団法人 全日本あか毛和牛協会
住所
熊本県熊本市桜木6丁目3番54号
電話番号
096-365-1501

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