東京に野生動物救護園を設立する夢
NPO法人ジャパンワイルドライフセンター(通称:JWC)は、野生動物の保護を目指して東京都に救護園を設立する夢を発表しました。このプロジェクトは4月1日に寄せられた「April Dream」に賛同し、人為的な事故で傷ついてしまう野生動物を救うための活動を推進します。
日本の野生動物の現状
日本は独自の生物多様性を誇る島国ですが、その反面、野生動物に関する法律はまだ十分に整備されていません。アフリカが抱える野生動物の絶滅危惧のニュースが耳に入る一方、国内の野生動物たちも同じ危機に晒されています。特に都市開発の進展によって、タヌキやキツネ、スズメなど身近な動物たちも減少しており、過去に絶滅したニホンオオカミやニホンカワウソのように、気が付けば姿を消してしまう危険性が高まっています。
救護活動の必要性
現状、JWCでは交通事故や窓への衝突によって傷ついた野生動物たちの治療やリハビリを行っていますが、民間団体として運営しているため、資金や人員、収容スペースの制約があります。このような状況で収容の限界を迎えた際には、助けを求められた野生動物を受け入れることができないかもしれないという現実が、JWCの活動に常に重くのしかかっています。
野生動物は、自らの命を諦めることはなく、必死に生き延びようとしています。こうした彼らの姿を目の当たりにし、その存在を守りたいとの思いが、東京都に救護園を設立する夢に繋がりました。
野生動物救護園の構想
JWCが抱く夢は、野生動物の救護だけでなく、さまざまな活動を展開できる施設の設立です。具体的には以下のようなコンセプトがあります。
1. さとやま保護センターの拡張
現在のさとやま保護センターをさらに拡張し、傷病野生鳥獣たちが終生ストレスなく過ごせる環境の提供を目指します。
2. 特定外来生物園の設立
特定外来生物を駆除するのではなく、終生飼養することで頭数を減らすアプローチを考えています。例えば、現在問題視されているアライグマの増加問題に取り組む施設を作りたいと思っています。
3. 防獣試験農園の運営
日本の農業環境と野生動物保護の乖離を解消するために、防獣対策の研究と普及を行い、農家を支援する活動を行います。
4. さとやまビオトープ
野鳥を観察できるビオトープを設けることで、地域社会が自然環境を理解し、命の循環を再認識できる場を作りたいと考えています。
5. 環境保全研究所の設立
野生動物に関する啓蒙活動を行い、体験型プログラムを提供することで、子どもたちが自然と生命の大切さを学べるような場所にしたいと思っています。
最後に
JWCはこの夢の実現に向けて、本気で取り組んでいます。野生動物を守ることは、私たち自身の環境を守り、未来に続く子供たちのための大切な行動です。目の前の小さな命を救いたい、その思いから生まれた夢をぜひ一緒に追いかけていただければと思います。私たちの活動や夢に興味がある方は、ぜひNPO法人ジャパンワイルドライフセンターの公式ホームページをご覧ください。
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