名寄市がリユース事業『おいくら』と連携し循環型社会を目指す

名寄市とリユース事業『おいくら』の連携

北海道名寄市が、株式会社マーケットエンタープライズと連携し、2025年4月1日から不要品のリユース事業を開始します。この取り組みは、地域の廃棄物問題の解決と、循環型社会の実現を目指しています。

リユース事業の背景

名寄市では、家庭から出る粗大ごみの中にリユースが可能なものが多く含まれており、そのためごみ処理費用が増加しています。この課題に対処するため、市はリユースを促進する施策の導入を検討していました。一方、マーケットエンタープライズは「持続可能な社会を実現する最適化商社」というビジョンを掲げており、その中で官民連携を通じたSDGsへの取り組みに力を入れています。こうした背景の中、名寄市とマーケットエンタープライズのニーズが一致し、『おいくら』を活用した取り組みが実現しました。

『おいくら』の仕組み

『おいくら』は、不要品を売りたい人が一括で査定を依頼できるリユースプラットフォームです。このサービスを通じて、全国の加盟リユースショップで一度の査定依頼で買取価格を比較することが可能です。そのため、利用者は手軽に不要品を売却でき、多くの人に支持されています。

名寄市のニーズと解決策

名寄市では、週に2回、申込制の有料戸別収集を行っていますが、特に大型品や重いものを運び出すのが困難な市民が多いという声が寄せられました。『おいくら』の出張買取サービスを利用すれば、希望する場合、自宅の中まで来てもらい、不要品を運び出してもらうことができます。これにより、市民は物品を簡単に売却しやすくなります。また、名寄市では収集対象外の冷蔵庫や洗濯機などもリユースの対象となる可能性があり、これまで廃棄していた品物を再利用することができます。

今後の展開

名寄市の公式ウェブサイトには、2025年4月1日15時30分頃から『おいくら』に関する情報が掲載され、不要品の一括査定申し込みが直接可能になります。この連携により、二次流通の活性化が期待され、循環型社会の実現が進むでしょう。また、市民のリユース意識が高まることで、『廃棄ではなくリユースを選ぶ』という新たな選択肢が広がることが期待されています。

名寄市は、北海道北部に位置し、自然豊かな環境を持つ都市です。主要な産業は農業と畜産業で、特に「もち米」は作付け面積と生産量ともに日本一を誇ります。地域の特性を生かしたリユース事業の推進は、新たな地域活性化の手段ともなるでしょう。