アルティウスリンクとELYZAが生成AI分野で手を組む
近年、顧客接点の多様化が進む中で、企業はエフォートレスでシームレスな顧客対応を求められています。これに応えるべく、アルティウスリンク株式会社と株式会社ELYZAが新たに協業を開始しました。
協業の背景と目的
日本国内でのデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中、アルティウスリンクとELYZAは、生成AIの活用を通じて企業のビジネストランスフォーメーション(BX)を支援するためのサービスブランド「Altius ONE」を立ち上げました。この新たなサービスは、特にコンタクトセンター業務において、AIを用いた高効率な運用を実現し、顧客体験を向上させる狙いがあります。
生成AIの威力
ELYZAは、東京大学の松尾豊教授が関与するAI研究の先進的な企業で、国内初の大規模言語モデル(LLM)の開発を手がけています。同社が開発した「ELYZA LLM for JP」は、700億パラメータを持ち、日本語の処理能力においても高い実績を誇ります。このLLMを活用して、アルティウスリンクのコンタクトセンターにおける業務プロセスの効率化と顧客対応品質の向上を図っていくわけです。
アルティウスリンクの強み
一方、アルティウスリンクは、人による高付加価値なサービスに加え、最新のデジタル技術を駆使したBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業を展開しています。国内には78拠点約26,000席を有し、幅広い業種に対応したコンタクトセンター運営のノウハウを持っています。今回の協業により、新たに開発される「Altius ONE for Support」サービスは、顧客接点で得たデータを分析し、業務プロセスの最適化を提供します。
実証実験の結果
アルティウスリンクでは、顧客応対結果の要約や処理を生成AIで行う実証実験を実施済みです。これにより、約70〜80%の処理内容がそのまま活用できる高い精度が確認され、現場からも良好な評価を得ています。この成果をもとに、今後は各業界に特化した要約モデルの開発が進められる予定で、さらにマーケティングやカスタマーサクセス、バックオフィスの領域へとサービスが拡張される見込みです。
今後の展開
両社は、この協業を通じて生成AI技術を活用したオペレーション力を強化し、顧客企業の業務改革を支援するための新たなモデルを模索していきます。ビジネスの変革とともに、顧客により良い体験を提供するための新たなソリューションを共に創造していく方針です。
最後に
今後の協業によって、業界標準を超える顧客体験が実現されることが期待されています。アルティウスリンクとELYZAのタッグが、AI技術によってどう変革をもたらすのか、注目が集まります。