日本ストライカー、頚椎手術用プレート「Lhotseプレート」販売開始 - 国内ニーズに対応した設計が特徴
日本ストライカー株式会社は、7月1日より、頚椎症性脊髄症に対応する手術方式である「椎弓形成術」で使用されるインプラント「Lhotse(ローツェ)プレート」の販売を開始しました。
Lhotseプレートは、日本メディカルオーダー株式会社が製造する「Leoプレート」をベースに、日本ストライカーが独自に設計・開発した製品です。日本人の骨格に合わせた独自の傾斜角や豊富なサイズ展開、さらに目的に応じて選択できるスクリューを採用することで、日本の臨床ニーズに対応した設計を実現しています。
頚椎症性脊髄症と椎弓形成術
頚椎症性脊髄症は、加齢などによって頚椎(首の骨)に変形が生じ、脊髄が圧迫されることで手指や下肢のしびれ、歩行困難などの症状を引き起こす疾患です。椎弓形成術は、頚椎や脊椎の一部である椎弓部分を切開して広げることで、脊髄への負荷を軽減する手術です。
Lhotseプレートは、椎弓形成術における「片開き法」で使用されます。この方法では、開大椎弓部をフック型のプレートで支え、脊髄への圧迫を軽減します。
日本ストライカーの取り組み
日本ストライカーは、Lhotseプレートの販売を通じて、脊椎・頚椎領域における幅広いソリューションの提供を目指しています。同社は、これまで椎弓形成術に対応する製品を展開していませんでしたが、Lhotseプレートの導入により、より幅広い臨床ニーズに対応できる体制が整いました。
また、同社は整形外科・脊椎外科だけでなく、脳神経外科領域も広くカバーしており、総合的な医療機器・サービスを提供しています。今後も、頚椎疾患の治療におけるニーズを的確に捉え、患者さんのQOL向上に貢献していくことを目指しています。
椎弓形成術の現状
日本では、年間約15,000件の椎弓形成術が行われていると推計されています。そのうち、プレートを用いる術式は10,000件程度とされています。Lhotseプレートの販売開始により、国内の椎弓形成術における選択肢が増加し、患者さんにとってより良い治療法の選択が可能になることが期待されます。
日本ストライカー株式会社について
日本ストライカー株式会社は、米国・ミシガン州に本社を置くストライカーコーポレーションの日本法人です。ストライカーは、医療機器・サービスのグローバルリーダーとして、革新的な技術開発に取り組んでいます。同社は、医療従事者と連携し、医療の向上を目指しており、整形外科、脊椎関連分野、ニューロテクノロジーなど、幅広い領域で製品を提供しています。