シングルファザーの住職が挑む現代仏教の形
浄土宗龍岸寺の住職である池口龍法氏が、著書『住職はシングルファザー』を通じて、仏事と家事、育児に奮闘する姿を描きだしている。彼は7年前に離婚を経験し、シングルファザーとして新たな生活を始めた。そんな彼の生き様は、同時に現代の仏教の可能性や意義を考えさせてくれるものでもある。
書籍の出版を記念して池口氏にインタビューを行い、彼の思いを深く掘り下げた。その中で、池口氏は超十夜祭という念仏行事をフェスとして開催したり、法要とアイドルプロジェクトを融合させたりするなど、型破りな活動を展開している。その背景には、彼自身の豊富な学びがある。池口氏は京都大学でインドおよびチベットの仏教学を学び、さらに知恩院での奉職経験を通じて現代仏教の様々な側面を追求してきた。
現代の仏教とシングルファザーの挑戦
池口氏の書籍には、彼自身の実体験を通じて得た仏教の教えが詰まっている。彼は家事や育児に奮闘しながらも、仏教の教えを根ざした生活を心掛けている。
「仏教はただの宗教ではなく、生活そのものだと思っています。私が子供を育てる中で、仏教の教えをどのように活かしていくかが大きな課題です。」と池口氏は語る。シングルファザーとしての苦労や喜びを表現しながら、彼は現代の家族像や育児の在り方についても模索している。
新たな試みとしての超十夜祭
池口氏が手掛ける「超十夜祭」は、仏教を広めると同時に、現代の若者たちにもアプローチする企画である。このフェスでは、例えば音楽やアートが融合し、若者たちが楽しむ場と共に仏教のメッセージを伝えようとしている。
「伝統と革新の両立が大切です。過去を尊重しながらも、新たな試みを続けなければなりません」と彼は語り、仏教の現代化に向けた意欲を示した。
法要とアイドルプロジェクトの融合
さらに注目されるのは、法要とアイドルプロジェクトとのコラボレーションである。これにより、仏教へのアクセスを更に広めようとしている。池口氏は、若い世代が共感できるような形で仏教を表現する努力を惜しまない。
「新しい形の仏教を模索することで、若者たちに仏教の景色を示していきたい。また、彼らとともに成長し、教え合う関係を築いていくことが未来に繋がると信じています。」
池口氏の活動は、これからの仏教に大きな影響を与える可能性がある。彼の著書『住職はシングルファザー』は、家事や育児に奮闘するすべての父母にエールを送りつつ、また仏教の新たな形を提案する一冊となっている。彼のインタビュー動画や書籍には、さらに多くの貴重な教訓が詰まっているが、池口氏のストーリーが一人でも多くの人に届き、その背中を押すことを願ってやまない。
著者プロフィール
池口龍法(いけぐち・りゅうほう)1980年生まれ。仏教学を研究し、フリーマガジンの制作や念仏フェスの開催等、現代の仏教を広く発信する活動に取り組んでいる。
ちえうみPLUSの存在意義
「ちえうみPLUS」は、仏教の知恵を現代に活かすためのメディアとして、様々な形式で情報を発信。他の著名な宗教者や信仰を持つ人々とともに、仏教の価値を伝える役割を担っている。