カンボジア教育省代表団が日本の中学校を視察
教育デジタル化への重要な一歩
株式会社すららネットは、カンボジアの教育・青少年・スポーツ省(MoEYS)との連携を強化するため、2025年9月22日に埼玉県朝霞市立朝霞第一中学校での教育視察を実施しました。この訪問には、テップ・ピョリット事務次官を団長とする12名の代表団が参加し、教育デジタル化に向けた取り組みを学ぶ貴重な時間となりました。
教育デジタル化の現場を体験
今回、朝霞市立朝霞第一中学校を視察先に選んだ理由は明確です。同校では、2024年から小学生から中学生までがすららネットの「すららドリル」を活用しており、実証研究も行っているため、カンボジアにおける教育改革プロジェクトを推進する上での参考として非常に有意義です。
視察は、まず朝霞市の教育委員会からのプレゼンテーションに始まり、校務システムや学籍情報管理のデジタル化の取り組みが紹介されました。この取り組みは、従来の紙ベースから脱却し、情報共用や業務効率化を進めることで、教員の負担軽減に寄与しています。
テップ事務次官は、その内容に非常に興味を持ち、管理画面を見ながら、具体的な質問を次々と投げかけました。内容は、サインや捺印が必要な書類の扱いや、転校時のデータ引き継ぎなど多岐にわたり、自国の教育改革に向けた熱意を感じました。
実践的な授業を見学
視察の中で、特に印象に残ったのは数学の授業でした。教師が生徒と対話を重視し、「すららドリル」を用いて個々のペースに合わせた指導が行われていました。テップ事務次官は、この授業スタイルに感動し、「生徒たちが主体的に学び、教科書や教師の指導に向き合っている姿が印象的であった」とコメントしました。
文化の交流—日本の給食体験
視察の最後には、日本の学校文化を体験する機会がありました。校舎の給食を通じて、団員たちは日本の生徒たちと共に食事を取り、和やかな雰囲気の中で交流を深めました。テップ事務次官は、給食が単なる食事ではなく、コミュニティの価値を育む重要な瞬間であると評価しました。
感謝の意を表明
このビジットに対し、テップ事務次官は、朝霞第一中学校の環境が整っていて清潔であり、生徒たちの純粋な好奇心が育まれている様子を称賛しました。また、すららネットの努力によって教育のデジタル化が進んでいることにも高い評価を寄せました。
株式会社すららネットの藤平朋子執行役員も、本視察が国際的な教育協力の一環として大変意義深いことを喜び、今後も教育DXの進展へ向けた取り組みを続けていく意向を示しました。カンボジアでのICT教育モデル構築プロジェクトは始まったばかりですが、今回の視察を通じて具体的な協議が始まり、教育課題の解決に向けての道筋が開かれました。
未来に向けた新しい一歩
すららネットは、これからも国内外での教育改革に寄与し、多くの子どもたちに学ぶ喜びと機会を提供し続けることでしょう。今後もカンボジアとの情報交換を続け、相互に学び合いながら教育の発展に貢献していくことを期待しています。