ジュンク堂書店における新たな営業形態の導入
株式会社Nebraskaは、無人営業化ソリューション「デジテールストア」を株式会社丸善ジュンク堂書店の「ジュンク堂書店プレスセンター店」にて導入することを発表しました。この新たな営業形態は、2025年4月1日よりスタートする予定です。この取り組みは、有人営業と無人営業を組み合わせたハイブリットなスタイルで、今後の書店業界に新しい風を吹き込むことが期待されています。
デジテールストアの背景
このプロジェクトは、Nebraskaとトーハングループが2023年3月から行ってきた実証実験から始まりました。まず、山下書店世田谷店にて「デジテールストア」を活用した実験が行われ、売上の向上と販管費の低減を同時に達成しました。この成功を受けて、同年11月にはメディアライン曙橋店、2024年3月にはメディアライン大山店と、次々と実証実験店舗がオープンし、各店ともに営業時間を延長したことで、夜間や早朝の購買ニーズにも応えることができました。この結果、売上の増加や店舗収益の改善が確認され、万引被害や迷惑行為の増加も報告されていません。これらの成果を受けて、トーハングループ以外への展開が進められ、ジュンク堂書店プレスセンター店への導入が実現しました。
導入店舗の詳細
店舗名: ジュンク堂書店プレスセンター店
営業時間:
- - 有人営業: 平日 11:00~19:00
- - 無人営業: 平日 9:00~11:00および19:00~22:00
- - 無人営業: 土曜日 9:00~22:00
住所: 東京都千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル1階
アクセス: 地下鉄内幸町駅、霞ヶ関駅より徒歩すぐ
運営会社: 株式会社丸善ジュンク堂書店
デジテールストアの特徴
この「デジテールストア」は、収益性の向上と顧客体験の向上を同時に実現するための「高汎用性」DXソリューションです。具体的には、セルフレジの導入や有人営業時間の調整によって人件費を最適化し、LINEやQRコードを用いた入店システムにより無人営業が実現されます。また、深夜や早朝にも店舗を運営することで、収益の拡大を図ります。
さらに、営業時間の延長によって顧客は自分のライフスタイルに合わせた購買体験を享受できるようになります。来店データや購買データをもとにしたダイレクトマーケティングの展開も計画されています。
この「デジテールストア」は、新規店舗だけでなく既存店舗にも柔軟に導入可能で、リーズナブルな価格で短期間に無人営業を実現します。完全無人営業のほか、時間帯によって有人・無人を切り替えるハイブリッド営業にも対応しています。
利用方法
「デジテールストア」を利用するには、最初に店頭にあるQRコードをスキャンして店舗のLINE公式アカウントを友だち追加します。この登録が完了するとドアが開き、有人営業の時間帯を除き入店が可能になります。結算は完全セルフでキャッシュレス処理が行え、購買履歴などの確認もLINEで簡単に行えます。
今後の展望
Nebraskaとトーハングループは今後も出版業界や書店業界の活性化を目指し、次世代型書店モデルを創出していく方針です。無人化を単なる省人化の手段としてではなく、機械学習技術を取り入れた高付加価値の店舗DXソリューションの開発を進めていきます。これにより、書店のイノベーションを推進していく考えです。
この新しい取り組みは、書店業界にとって大きな進化を意味し、消費者にも利便性の高いサービスを提供することが期待されます。