株式会社スペースの内装材循環サイクル構築による環境負荷低減
はじめに
株式会社スペースは、多様な商業施設の空間づくりを行っている企業です。この度、同社が掲げる環境負荷低減の目標に向けて、商業施設での内装材の循環サイクルを構築しました。第一弾として岐阜県本巣市の「モレラ岐阜」にて、テナントの退店に伴う残置物を再利用する取り組みが行われました。
取り組みの背景
日本国内では、毎年約3億7,600万トンの産業廃棄物が排出されています。この中で特に建設業における廃棄物の割合が高く、その一部としてテナントが退店する際に発生する内装材の廃棄が大きな問題となっています。アパレルショップや飲食店などの業種での廃棄物は、環境問題の観点からも早急な解決が求められます。この課題に対応するために株式会社スペースは、自社の強みを生かして新たなプロジェクトを立ち上げ、「リプロ什器」として知られるプロジェクトを実施しました。
リプロ什器の実態
具体的には、商業施設「モレラ岐阜」のリニューアルに合わせて、退店した複数のテナントから回収された壁面装飾や棚板を、プランターカバーやサインスタンドといった新たな什器にアップサイクルしました。これにより、廃棄物の発生を抑制し、同施設が目指す「SDGsを体感できる商業施設へ」の実現に貢献しています。この取り組みは、愛知県犬山市にある自社工場で実施され、環境への負荷を低減するだけでなく、地域社会への貢献も目指しています。
今後の展望
株式会社スペースは、今回のプロジェクトにとどまらず、残置物や廃棄される内装材の循環サイクル確立を目指しています。今後は、回収の対象を広げ、他の商業施設にも展開していく方針です。リプロダクト推進室が目指す「捨てない空間づくり」に基づき、持続可能な社会の実現に向けてさらなる取り組みを進めていく考えです。
リプロダクト推進室の役割
リプロダクト推進室は、株式会社スペースの企業理念に基づき、社員の提案から生まれた部署であり、サステナブルな空間づくりを志向します。「Re(見直す)」と「Product(ものづくり)」の考え方を融合させた取り組みを通じて、業界全体のスクラップアンドビルドの在り方を見直し、確実な未来を作る役割を担っています。
会社概要
最後に、株式会社スペースの基本情報を紹介します。1984年に創立され、東京都中央区に本社を置き、東京証券取引所のプライム市場に上場しています。従業員数は852名(連結)で、商業施設や文化施設の企画及び設計、施工管理を主な業務としています。詳細な情報は
公式サイトをご覧ください。
このように、株式会社スペースは環境保護と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進め、地域社会に貢献する企業としての道を歩んでいます。