海上輸送のイノベーション！ブルボンとF-LINEが手掛けるモーダルシフト

最近、菓子輸送に関する新たな取り組みが注目を集めています。株式会社ブルボン（新潟県柏崎市）とF-LINE株式会社（東京都中央区）は、菓子の長距離輸送において従来の陸上輸送を見直し、環境への配慮を強化した海上輸送に切り替えるモーダルシフトの実施に成功しました。この取り組みの成果が認められ、彼らは令和6年度「エコシップ・モーダルシフト事業」の優良事業者に選ばれ、海事局長から表彰を受けました。

モーダルシフトとは、輸送手段を変更することで、効率の向上や環境負荷の低減を図る手法のことです。具体的には、東京九州フェリー株式会社が提供する「横須賀港～新門司港」航路を活用したもので、これにより輸送過程でのCO₂排出量が大幅に削減されたといいます。その結果、環境保護と効率化の両立が実現し、持続可能な物流の重要性が示されました。

今回の表彰は、ブルボンの本社が位置する新潟県上越市から福岡県福岡市までの大規模な菓子輸送を行っていることが背景にあります。こうした動きは、今後の物流業界におけるサステナビリティを考慮した経営施策の重要性を再認識させるものです。

エコシップ・モーダルシフト事業の選定委員会は、CO2削減の取り組みや2024年問題への対応など、海上輸送の役割が増していることを強調しています。令和6年度には、全国で22件42社に優良事業者表彰が授与され、その中にブルボンとF-LINEも含まれることとなりました。

また、東京九州フェリー株式会社は、海上輸送の増加に伴う環境負荷の軽減と持続可能な物流の実践に力を入れ続けることを明言しています。それにより、業界全体が今後も時代に即した環境対応の強化に取り組むことが期待されています。

さらに、SHKライングループの傘下には、関光汽船、新日本海フェリー、阪九フェリー、関釜フェリー、東京九州フェリーなどがあり、海運、ホテル、観光といった幅広い事業を展開しています。これらの企業は、物流における新しいサービスを提供することで、顧客のニーズに応える「シーラインネットワーク」を構築しています。

このように、環境に優しい物流へのシフトはますます重要なテーマとなっており、今後の業界の動向が楽しみです。ブルボンとF-LINEの取り組みは、その一端を示すものであり、多くの企業がこれに続くことが期待されます。