不滅のファッションの歴史を紐解く一冊『完全保存版』

不滅のファッションの歴史を紐解く『完全保存版不滅のファッション図鑑』

2025年8月5日、東京書籍株式会社から新たに発売される『完全保存版不滅のファッション図鑑』は、20世紀から21世紀のファッションの歴史を余すことなく収録した一冊です。著者はヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン氏、翻訳は清水珠代氏が担当し、監修には文化服装学院の朝日真教授が関わっています。この図鑑は、ファッションに興味がある全ての人に向けて制作されており、その内容はビジュアルが豊富でありながら、読み応えのある情報が満載です。

時代を超えたアイテムの数々

本書では、特に時代を象徴するファッションアイテムやスタイルが詳述されています。Tシャツやジーンズといった、日常的に着られるスタンダードなアイテムが登場し、それぞれが持つ歴史的背景や文化的意味を丁寧に解説しています。例えば、ピーコートを着たチャーチル首相の写真や、デニムシャツを纏ったシャーデーの姿が紹介されており、ファッションがいかにして歴史的な文脈の中で位置づけられているかが一目でわかります。

さらに、エルメスのケリーバッグやシャネルのスーツなどの高級ブランドのアイテムも漏れずに紹介されており、そのスタイルの変遷とともに、読者が興味を持つポイントが多岐にわたります。モッズやグランジといった特有のスタイルについての分析も豊富で、ファッションが社会や文化に与える影響を考察する視点が提供されます。

多様なスタイルの紹介

本書は4つの主要なセクションに分かれています。最初のPARTIE 1では、78の重要なアイテムが解説され、衣類の基本となるアイテムが一覧化されています。その中には、ダッフルコートやスニーカーなど、私たちのワードローブには欠かせないアイテムが含まれています。

次に、PARTIE 2では、60のアイコン的な作品が紹介されています。シャネルスーツやディオールのバースーツなど、ファッション界に多大なる影響を与えた作品が紹介され、各作品が持つ意味や背景についても詳しく述べられています。これにより、単なるアイテム紹介では得られない深い理解が得られます。

PARTIE 3では、22のスタイルをピックアップし、ヒップホップやパンクなど、それぞれの文化的背景とともにファッションの傾向が解説されます。ここでのスタイル紹介は、ファッションだけでなく、音楽やアートとの相互関係を探る絶好の機会となります。

最後のPARTIE 4では、52人の著名なデザイナーに焦点を当て、そのデザイン哲学や影響を考察することができます。町田貴子や三宅一生など、日本を代表するデザイナーから国際的に知られる巨匠たちまで、幅広いデザイナーが網羅されています。

書籍の重要性

『完全保存版不滅のファッション図鑑』は、衣服に関わる人々にとってだけでなく、ファッションに興味を持つ全ての人々にとっての必携書と言えます。ビジュアルとテキストが絶妙に融合し、読者に新たな視点を提供してくれるこの図鑑は、自分のスタイルを見直すヒントともなるでしょう。

定価は5,940円（本体5,400円＋税10%）で、B5変型判、368ページというボリュームを誇ります。この本を通じて、読者一人一人がファッションの深みに触れ、楽しむことができることを願ってやみません。