脱炭素社会実現に向けた新たな支援
株式会社脱炭素化支援機構(JICN)は、EF Polymer株式会社に対して約3.2億円の出資を行うことを決定しました。これは、環境に優しい農業を促進するための重要な一歩と位置付けられています。EF Polymerは沖縄の国頭群恩納村に本社を置き、作物残渣を利用した完全生分解性の超吸水性ポリマー「EFポリマー」を開発しています。
EF Polymerの理念と魅力
設立は2020年3月。このスタートアップは、沖縄科学技術大学院大学のイノベーション・アクセラレーター・プログラムで採択され、地域の資源を最大限に活かしたエコ商品の数多くを創出することを目指しています。EFポリマーは、オレンジの皮などの作物残骸をアップサイクルしたもので、天然由来の保水剤としての機能を持っているのが特徴です。
環境への貢献
EFポリマーは土壌の水分保持力を向上させるため、農業における水使用量の削減に貢献します。これにより、農業用水の取水に必要な電力消費も抑えられ、結果的に温室効果ガスの削減も期待されます。農業分野はGHGの主要な排出源の一つであり、温暖化防止の鍵となるでしょう。
経済と環境の好循環
このプロジェクトは、地域資源の循環利用を通じて、地域経済の活性化が期待されています。EFポリマーの原材料を地域の作物残渣から取り入れることで、廃棄物を資源として再利用することができます。また、化学肥料の代替品としての役割も果たし、肥料の輸入に依存しない持続可能な農業が実現されます。さらに、EFポリマーは保水および保肥の性能があり、農家の収益改善にも繋がる見込みです。
EFポリマーの未来
世界的な干ばつ問題に直面する中で、EFポリマーは農業の持続可能性を高め、特に干ばつ地帯においても農業が成立する可能性を秘めています。これにより、地域社会の経済的な安定や食料安全保障、および自給率の向上に寄与すると見込まれています。
株式会社脱炭素化支援機構(JICN)は、今後も多様なステークホルダーと協力し、さらなる事業支援を進めていく考えです。脱炭素社会の実現に向けて、多くのアイデアや技術を結びつけることで、持続可能で豊かな未来を形作っていくことを目指しています。
参考情報
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公式ウェブサイト
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