AIBTRUSTが3億円の資金調達を実施
AIBTRUST株式会社は、医療情報の流通を革新するための資金調達を大きく進めました。2025年1月31日付で大阪大学ベンチャーキャピタル(OUVC)から、総額190百万円の資金調達を実施し、これにより累計調達額は3億円に達しました。この資金は、新たに開発中のWEB3.0技術を活用した医療データ流通のためのスマートコントラクトシステムの構築に使われる予定です。
医療データ流通の背景と課題
日本の医療情報は、個人情報保護法などの規制により、十分に流通することができません。そのため、欧米に比べて医療機器やプログラム医療機器、いわゆるSaMD(Software as Medical Device)の開発が遅れています。AIBTRUSTはこれを打破するため、患者自身が医療情報を所有・管理できる新しい仕組みを提案しています。これにより、通常の医療情報のみならず、DNA情報や画像データも流通可能になるのです。
AIBTRUSTの取り組み内容
AIBTRUSTが手掛けるスマートコントラクトシステムでは、医療機関が管理する全ての医療情報を、患者個人がスマートフォンで管理できるようになります。これにより、必要な情報を自らの意思で企業に販売することが可能になり、個人が経済的利益を得ることが期待されています。また、急病時などには迅速に自分の医療情報を提供できるため、より良い医療を受けることにもつながります。
このシステムは大阪大学大学院情報科学研究科の山田特任教授の研究に基づいて開発されており、医療情報の利用が困難とされていた日本において、新しい道を切り開くものです。大阪大学医学部附属病院とも連携し、実際の医療現場での利用が期待されています。
投資家の期待
大阪大学ベンチャーキャピタルの田賀悠記様は、「AIBTRUSTへの投資を通じて、日本の医療データ流通の課題解決に貢献できることを嬉しく思います。WEB3.0技術を活用したこのシステムは、医療の未来を大きく変える可能性があります。」と語っています。彼はAIBTRUSTの技術が、患者の利益を向上させるだけでなく、医療情報の効果的な利用を促進し、将来の医療イノベーションに貢献すると期待しています。
今後の展望
AIBTRUSTの代表取締役社長、森岡康一氏も「私たちは、医療情報を個人に戻し、安全に管理・利用できる未来を目指しています。これを実現すれば、日本の医療現場が飛躍的に進化し、世界の最先端医療国家としての地位を確立できると信じています」と述べています。AIBTRUSTの努力が、今後の日本の医療の発展にどれほど寄与するのか、その動向が注目されるところです。
会社情報
AIBTRUSTは、東京都港区に本社を置くスタートアップ会社です。2023年12月に設立され、資本金はおよそ1億5987万円です。公式ウェブサイトは
AIBTRUST公式サイト です。これからも彼らの新しい挑戦に注目が集まることでしょう。