尿素技術の最前線を探る国際会議「Urea Licensee Meeting 2025」
2025年11月16日から19日まで、千葉県浦安市のSheraton Grand Hotel Tokyo-Bayにて、国際会議「Urea Licensee Meeting(ULM)2025」が開催されました。このイベントは、東洋エンジニアリング株式会社(TOYO)が主催し、インドネシアの国営肥料会社PT Pupuk Indonesiaの子会社であるPT Pupuk Sriwidjaja Palembangと共催で行われました。参加者は、29社から190名に及び、TOYOの尿素技術を用いるプラントオーナーたちが一堂に会しました。
尿素の重要性と範囲
尿素は、農業において不可欠な化学肥料の一つで、特に窒素を豊富に含んでいます。世界の人口増加により、食料生産の需要が高まる中で、安定した肥料供給がますます重要になっています。TOYOは、110件以上の尿素技術の供与を行い、世界各地でプラント建設プロジェクトを手がけています。特に、最近では急成長するアンゴラへのライセンス供与や、カザフスタン初の尿素プラントに自社の技術が採用されたことが注目されています。
会議の概要
ULMのオープニングセレモニーでは、PT Pupuk Indonesiaの技術・ビジネスディレクター、Jamsaton Nababan氏がスピーチを行い、インドネシアにおける尿素肥料の重要性とTOYOとの長年の協力について紹介しました。また、プラント性能向上に向けたMOUや協力契約がいくつかの企業との間で結ばれました。
メインセッションでは、TOYOやプラントオーナー企業の代表者による活発な議論が繰り広げられました。議題には、TOYO独自の尿素技術や、プラント運転後のO&M(運転・保守)サービスについての話も含まれており、TOYOは製品提供の枠を超えてプラントライフサイクル全体に貢献する姿勢を示しました。
参加企業と内容
参加者には、インドネシア、アンゴラ、ベトナム、ベルギーの企業が含まれており、世界各国からの専門家が最新技術や市場動向を共有。プログラムの一部では、TOYOの省エネルギー型尿素合成技術ACES-21™、プラント運営支援サービスDX-PLANT™が紹介され、参加者間での意見交換が行われました。
TOYOのコメント
TOYOの代表取締役社長、細井栄治氏は、「ULM 2025の開催は、世界のパートナー企業と最新技術を共有できる貴重な機会でした。尿素技術は持続可能な社会の実現に貢献するもので、今後も皆様との対話を通じて進化を図っていきます」と述べました。
今後の展望
今後、TOYOは尿素プラントの建設と技術革新を通じて、世界の食糧生産に貢献していく計画です。地域ごとのニーズに柔軟に応え、持続可能な農業の実現に向けて努力を続けていきます。
TOYOは1961年に設立され、60か国以上でエンジニアリングサービスを提供しているグローバルな総合エンジニアリング会社です。環境に優しいソリューションや最新技術を活用し、持続可能な社会の形成に向けて活動を進めています。詳しくは公式サイトをご覧ください。
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