大阪・関西万博の「食と暮らしの未来」
2025年に開催される大阪・関西万博では、特に注目を集めるテーマが「食と暮らしの未来」です。このテーマのもと、健康や食に関する様々な議論が展開されています。先日、NIKKEI食の未来シンポジウムが開催され、ここで吉森保大阪大学名誉教授とUHA味覚糖が共に「オートファジー」に関する重要な講演を行いました。この講演では、私たちの健康長寿に欠かせない「オートファジー」という細胞の機能について深く掘り下げられました。
NIKKEI食の未来シンポジウムの意義
このシンポジウムは、日本経済新聞社のイベント企画ユニットが主催しており、食を取り巻く環境の激変やその影響を総合的に議論する場として設けられました。食の未来を形作るために必要な知識や技術、またそれによる生活の質の向上がテーマとなっており、万博という国際的な舞台から発信される貴重な機会となっています。
オートファジーとは
吉森名誉教授による講演では、オートファジーの基本概念から始まりました。オートファジーとは、細胞の中で不要なものや損傷を受けた細胞成分を分解・再利用する仕組みです。年齢と共にこのメカニズムは低下するため、その重要性が認識されています。教授は、オートファジーが正常に機能することが私たちの健康にどれだけ影響を与えるかについて詳しく説明し、その働きが維持されることが健康長寿に繋がると強調しました。
特に、年齢に伴うオートファジーの低下には「ルビコン」というたんぱく質が深く関わっているとされ、これを補うことが健康に良い影響を与える可能性があると紹介されました。これにより、食と体の健康を結び付ける新たな視点が得られるかもしれません。
UHA味覚糖の取り組み
UHA味覚糖もまた、オートファジーに関連する活動を通じて、健康産業の発展に寄与しようとしています。同社の松川泰治氏は、吉森教授との共同研究を2017年から続けており、オートファジーに関連したサプリメントの開発に力を入れています。これらのサプリメントは、消費者がオートファジーを正しく理解し、生活の中で実践できることを目指しています。
最近では、吉森教授が関与する株式会社AutoPhagyGOが世界的な健康寿命延伸コンペティション「XPRIZE Healthspan」において準決勝進出を果たしました。UHA味覚糖は、その研究成果を元に、「オートファジー習慣」シリーズというサプリを提供し、臨床試験のサポートをしています。
この臨床試験では、オートファジーを活性化する生活習慣の介入が行われ、UHA味覚糖の啓発活動と相互に作用する形となっているとのことです。健康な生活への道筋が、こうした研究や企業の取り組みを通じて開かれていくことに期待が寄せられます。
未来への展望
今後、大阪・関西万博での「食と暮らしの未来」がどのように展開されていくのか、そしてオートファジーがどれほど私たちの生活に影響を与えるかが注目されます。食と健康の新たな関係性が模索される中、これらの取り組みがどのように実を結ぶのか、しっかりと見守っていきたいと思います。