次世代建設トレーニングプラットフォーム『メタトレ』が2026年に製品版販売開始へ

新しい時代の建設現場を支える「メタトレ」

株式会社ワールドエリアネットワークス（WAN）は、建設・土木業界向けの次世代トレーニングプラットフォーム「メタトレ」β版を開発しました。今後、パートナー企業との協力を通じて、2026年に製品版の全国販売を目指していきます。この画期的なシミュレーションシステムは、建設現場での実践的なトレーニングを提供することを目的とし、特に高齢化が進むオペレーターの代替育成に寄与します。

メタトレの機能とは？

「メタトレ」は、最先端の3DCG技術を利用して、リアルな建設現場をバーチャル空間に再現します。ユーザーは、実際の機械を操作するかのような感覚で、操作訓練や安全教育を受けることができます。以下は主な機能です。

- リアルな施工シミュレーション: 360°デジタルツインで現場を再現し、安全に学ぶことができます。
- 習熟度の可視化: 操作データを基に、進捗状況をダッシュボードで確認可能。
- 危険状況の体験: 法面走行などの危険をシミュレーションし、事故防止の意識を醸成。
- カスタマイズ可能なシナリオ: 天候や障害物を自由に設定し、判断力を養うトレーニングが可能です。
- 導入のしやすさ: PCやヘッドマウントディスプレイがあれば、特別な設備は不要で、すぐに利用可能です。

開発に至った背景

建設業界では、経験豊富なオペレーターの高齢化とともに、年間約8万人もの人材不足が続いています。若手の育成には長い時間がかかり、その間、労働災害により毎年多くの事故が発生しています。

こうした現状から、「メタトレ」は安全な環境でのリアルな訓練が実現可能なシミュレーターとして開発されました。β版は様々な展示会で高評価を得ており、「操作の質感がリアル」「教育に役立つ」との声が多数寄せられました。

開発に関わるパートナー企業

WANは、以下の3社と共に製品版の開発を進めています。

- 株式会社ジツタ中国: 測量機器やICT建機の販売・レンタルを手掛ける企業。
- 株式会社田上重機開発: 土木や舗装の施工を行い、ドローンによる写真測量などにも対応。
- 株式会社山口: 一般土木工事を手掛ける企業で、再生砕石の製造・販売も行っています。

期待される効果

「メタトレ」の導入により、次のような効果が期待されています。
1. 新人教育の効率化: ベテランオペレーターの指導なしで、短期間で技術習得が可能です。
2. 事故リスクの低減: 危険作業を事前にシミュレーションすることで、実際の現場でのリスクを事前に把握できます。
3. 環境負荷の軽減: 従来の訓練に比べて、燃料消費や騒音の問題を大幅に削減できます。