FRONTEOと中外製薬が手を組みAIによる創薬の未来を切り開く

AI創薬の新たな挑戦

株式会社FRONTEOと中外製薬が手を組み、標的探索における共創プロジェクトを開始しました。この取り組みは、創薬の現場における従来の手法では難しい新しい標的分子やメカニズムを発見するためのものです。近年、疾患の多様化が進む中で、従来の研究だけでは限界があることが明らかになっています。そこでAI技術が登場し、創薬のスピードと成功確率を向上させることを目指しています。

創薬研究の課題

現在の創薬の課題は、AIによる解析（ドライ研究）と、生物的な検証（ウェット研究）との間に工程や知見の断絶があることです。そのため、従来のアプローチでは新たな標的の発見が困難になっていました。この状況を打開するため、FRONTEOはAIを活用した仮説生成支援サービス「Drug Discovery AI Factory（DDAIF）」を提供しています。このサービスは、創薬に関する専門知識を持つ研究者とAIエンジニアが協力することで、膨大なデータから新しい標的の発見を促します。

プロジェクトの意義

FRONTEOのDDAIFと中外製薬の集積した知見を組み合わせることで、同社が目指す新たな医薬品の創出が加速します。FRONTEOの取締役兼CTOである豊柴博義氏は、AI技術を用いて、アンメット・メディカルニーズを満たす革新的な医薬品を共創できることを非常に喜ばしく思っています。AIが持つ解析力を最大限に活用することで、創薬の効率性が向上し、新しいターゲットの発見につながると期待されています。

FRONTEOのAI技術

FRONTEOが開発した「KIBIT」技術は、特許取得済みの自然言語処理技術を使用しています。この技術により、創薬の現場での仮説生成や標的探索が大幅に効率化されることが見込まれています。KIBITは、情報を高度に解析し、構造を可視化することで、専門家にダイレクトにインサイトを提供する力を持っています。このような技術が、医薬品開発の成功確率向上に貢献するとFRONTEOは考えています。

未来に向けての展望

FRONTEOは、創業以来、社会課題に取り組むためのイノベーションを常に追求しています。AI技術を駆使し、ビジネスインテリジェンス、経済安全保障、リーガルテックAIなど、さまざまな分野での実装を推進しています。今回のプロジェクトもその一環として位置づけられており、創薬の領域においても新たなフロンティアを切り開くことが期待されています。

2003年に設立されたFRONTEOは、様々な国で事業を展開し、医療機器製造販売業としても認可を受けています。これまでの実績とノウハウを活かし、さらなる発展を目指しています。