岡崎市のフレンチレストランが新たな挑戦
愛知県岡崎市のフランス料理店「アンフュージョン」は、2024年9月2日から、地元の鹿を使用したペットフード「La Fusion OKAZAKI」の販売を開始しました。これは、ふるさと納税の返礼品として出品されるもので、特にジビエを活かしたペットフードという新しい試みです。
地元の課題とジビエの役割
岡崎市では、野生鳥獣による農作物被害が多く、年間約6,000万円に上ると言われています。それに加えて、2年前に市内唯一のジビエ処理施設が閉鎖されたことから、地域のジビエの取扱いが困難になっていました。アンフュージョンの代表である大河内徹氏は、この状況を打開するために独自の解体施設を自店に設置し、猟師から仕入れた鹿肉を利用できる仕組みを整えました。こうした努力から、ジビエの有効活用に向けた試みが始まりました。
ペットフードの開発背景
日本では近年、SDGsに基づいた持続可能な食の取り組みが注目されています。その中で、ジビエ肉の利用はペットフードとしてのニーズが高まっており、高タンパクで低脂質な性質が評価されています。アンフュージョンでは、ジビエ料理の豊富な経験を活かし、ペットフードとして最適な肉の処理方法を開発。地域の資源を有効活用し、食材の無駄を減らす姿勢を示しています。
商品詳細と購入方法
「La Fusion OKAZAKI」のペットフードは、猫用の鹿肉ミンチ(100g×16個)や犬用の鹿肉カット(200g×10個)など、用途に応じたさまざまな商品が販売されています。寄附額はそれぞれ14,000円から15,000円となっており、全国の消費者に岡崎の里山保全の取り組みを知らせる役割も果たしています。ふるさと納税サイトでも購入可能です。
ふるさと納税サイト
地域貢献と持続可能性
この取り組みは、単に商品の提供だけでなく、岡崎市の環境や経済への貢献にもつながっています。野生鳥獣の数を管理することによって、農作物の被害を減らし、農家の負担を軽減します。そして、処理された鹿肉等を無駄にすることなく、ペットフードとして供給することで、地域の食文化の発展や持続可能な社会の実現にも寄与しています。
まとめ
岡崎市のフレンチレストラン「アンフュージョン」が展開するジビエペットフード「La Fusion OKAZAKI」は、地域の課題に取り組みながら、新しい価値を提案するものです。食材の無駄をなくし、地域の資源を最大限に活用したこのプロジェクトは、多くの人々にとって重要な意味を持つことでしょう。