Cloudflare、AIモデルのための新ツール『Cloudflare for AI』を発表

CloudflareがAIモデルを守る新ツールを発表

クラウド技術のリーディングカンパニーであるCloudflare（クラウドフレア）が、AIモデルに特化した新しいツールスイート『Cloudflare for AI』を発表しました。本ツールは、AIの可視化、セキュリティ、管理の提供を目的としており、企業がAIを安全に活用するためのソリューションとして注目されています。

2025年3月19日に発表されたこのツールは、特にAIモデルの導入と利用における多様なリスクから保護する機能を備えています。企業が自社のAIツールを使用する際に直面する危険には、誤使用や機密情報の漏洩、新たな脆弱性の問題が浮上します。そして、Cybercrime（サイバー犯罪者）によるAIアプリケーションへの攻撃が増加している現状では、AI技術を取り扱う際のセキュリティ対策が急務です。

Cloudflareによる新たなアプローチ

Cloudflareの共同創業者でありCEOのマシュー・プリンス氏は、今後の10年間における組織のAI戦略がその運命を大きく左右することを警告します。『速く行動し、壊せ（Move fast and break things）』という合言葉は、革新を追求する企業にとって不可欠ですが、安全性を考慮することもまた重要です。『Cloudflare for AI』は、AIの導入を迅速に進めるために必要な保護機能を提供し、イノベーションを促進しつつ、利用者の懸念を解消する手助けをします。

『Cloudflare for AI』の特徴

1. AIアプリケーションの自動検出
Cloudflareの新しい機能「Firewall for AI」を使用することで、セキュリティチームは許可の有無にかかわらず、利用されているすべてのAIアプリケーションを検出し、必要な対策を講じることができます。この機能により、セキュリティ対策がより効果的に機能します。

2. 機密情報の漏洩防止
AIツールの利用時に機密情報を入力することは重大なリスクを伴いますが、「Firewall for AI」は機密情報の漏洩を未然に防ぐ機能を提供します。ユーザーが情報を送信した際に、危険な行動を事前に警告し、ブロックすることで、企業のデータを保護します。

3. 使用状況のモニタリング
AIモデルは社内業務の各部門で幅広く使用されていますが、使用方法をモニタリングすることも重要です。「AI Gateway」を活用することで、企業内の全AIアプリケーションの使用状況を把握でき、過去のデータを基にリスクを評価することが可能になります。

4. 不適切なプロンプトの検出
不適切な入力を迅速に識別することで、AIモデルの出力を正確に保つことができます。「AI Gateway」と「Llama Guard」の統合によって、管理者は不適切なプロンプトを阻止するルールを設定し、コントロールすることができます。

5. スケーラブルかつ安全なアプリケーション開発
ビジネス環境における競争が激化する中、Cloudflareは190以上の都市に配置されたGPUを用いて、シンプルで安全なAIモデルの開発をサポートします。このプラットフォームにより、企業は効率よくセキュリティが内蔵されたAIソリューションを導入できます。

6. AIアプリケーションのレジリエンス向上
Cloudflareのアプリケーションセキュリティとパフォーマンス機能は、悪意ある攻撃からAIアプリケーションを防御します。トラフィックの最適化やロードバランシングの機能も備えており、高度な信頼性を提供します。

すべての企業に向けたAIの普及

現在、多くの企業がCloudflareのテクノロジーを利用して、AIモデルやデータの安全性を確保しつつ、リアルタイムでのデータ解析や会話型AIなどを提供しています。『Cloudflare for AI』は、そのすべての製品が一般公開されており、詳細は公式サイトにて確認可能です。

Cloudflare for AIに関する詳細
Firewall for AI
AI Gateway

Cloudflareは、よりよいインターネットの構築を目指して、世界中の組織や個人に安全で迅速な接続を提供しています。企業や組織のニーズに応じた斬新なソリューションをいち早く展開し、未来へと進む技術革新をリードしています。