2025年10月15日、東京で行われた学生限定ビジネスコンテスト『X-CAMPUS With Startup Clubs』には、起業を夢見る若者たちが集まりました。このイベントは、株式会社TRUSTDOCKと学生団体AimUPの協力により盛大に開催されました。TRUSTDOCKの代表、千葉孝浩氏が事業の概要を紹介した後、参加者たちはグループに分かれ、「TRUSTDOCKアプリ」をテーマにした新規事業のアイデアを考えました。
デジタルIDウォレットの体験
イベントの一環として、TRUSTDOCKが提供するデジタルIDウォレット「TRUSTDOCKアプリ」を活用した入場チェックインが行われました。参加者は、マイナンバーカードを事前に利用して認証し、簡素な手続きで会場に入る新しい体験をしました。「こんなに簡単なんですね」と驚く声もあり、デジタル本人確認の便利さを実感しました。
起業家経験からの教訓
千葉氏の講演では、TRUSTDOCK設立前に経験した失敗談が語られ、起業に必要な洞察を提供していました。千葉氏は、100以上の事業アイデアを提示しながらも成功したのは2つだけで、その2つも不成功に終わった経歴があります。これにより、顧客が本当に求める課題を明確に理解することの重要性を学び、この教訓がTRUSTDOCKの基盤を形成しました。
新たなサービスへの開発
千葉氏の経験が結実したのは、遊休地とフードトラックをつなぐマッチングサービスの構想でした。この過程で、本人確認の煩雑さを痛感し、デジタルで安全かつ便利な本人確認が必要だと感じたと語ります。このニーズに応える形で、TRUSTDOCKのeKYCサービスが生まれました。
TRUSTDOCKアプリの概要
2019年に個人向けの「TRUSTDOCKアプリ」をリリースしたTRUSTDOCKは、身分証明やICチップ読み取りに対応した多彩な機能を提供しています。ユーザーは、必要な情報だけを選択して提供することができ、繁雑な手続きを簡素化することが可能です。今後は、学歴や職歴に関する情報を持ち運ぶことも計画中です。
ユニークな講義とHIKIFUDAのビジョン
さらに、ゲストとして登壇したHIKIFUDAの入澤翔太郎氏は、エンタメ業界の効率化を目指したBPO事業の意義を解説しました。HIKIFUDAはクリエイターが自由に創作できる環境を整えるため、学生に対する実践型教育プログラムも提供しています。
学生たちの活発な討論
その後、参加学生がチームに分かれ、TRUSTDOCKアプリを利用した新事業アイデアを練るセッションを持ちました。約40分のディスカッションの中で、AIを活用した洞察を基に多様な視点からの提案がありました。
表彰とアドバイス
優勝したチームは、企業視点だけでなく個人のニーズに根ざしたアイデアを評価されました。千葉氏は「ユーザーヒアリングの心得」として、顧客の潜在的なニーズを理解し、商機を逃さない重要性について語りました。イベントは、学生たちに貴重な体験を提供し、起業やキャリアのインスピレーションとなったことでしょう。
イベントの締めくくり
このビジネスコンテストは、学生とスタートアップ経営者が直接交流する機会であり、若者たちの新たな挑戦を刺激する重要な場となりました。TRUSTDOCKとHIKIFUDA、AimUPの協力のもと、参加者は将来のビジネスチャンスに向けて一歩踏み出すことができたのです。
今後もこのようなイベントが続き、多くの学生が起業や新サービス開発に興味を持つきっかけとなることを期待しています。