AGRISTのスマート農業が切り開く新時代
日本の農業は今、大きな転換期を迎えています。その中で、地方創生を推進するスマート農業ベンチャー「AGRIST」が、農業の効率化を図る自動収穫ロボットを開発しました。この取り組みは、特に農家の高齢化と労働力不足という深刻な問題に対する解決策として注目を集めています。
自動収穫ロボットの実演
AGRISTの取締役社長COO、高橋慶彦氏は、2019年11月10日に新富アグリバレーで行われた「スマート農業サミット in 宮崎」に登壇しました。この場で、ピーマンの自動収穫ロボットが初めて実演され、模擬環境下において成功裏に5個のピーマンを連続して収穫する様子が披露されました。この実演は、農業の現場で活用できる技術としての信頼性を高めるものでした。
2020年からの本格運用
2020年に入ると、宮崎県新富町の農家で実際にピーマンを栽培する施設において、自動収穫ロボットの運用が始まりました。データ分析や耐久性改善を行いながら、2020年4月からは本格的な生産販売が予定されています。この動きは、地方創生の新しい形として期待されています。
深刻な農業労働力不足
農業の未来を見据える上で、労働力不足の問題は無視できません。農林水産省の調査によると、農業人口は2015年の約150万人から2030年には約75万人にまで減少すると予測されています。また、農業者の平均年齢は67歳であり、さらなる高齢化が進むことが懸念されています。このような背景のもと、AGRISTは農業現場での労働力不足を解消すべく、自動収穫ロボットを開発する決断を下しました。
地元ニーズに応える開発
地元のピーマン農家への調査結果を踏まえ、農家が実際に必要とする「安価でシンプルなロボット」を目指すことに決定しました。このロボットは、特に収穫における人手不足を解決するためのもので、農家たちの声を反映させた形で設計されています。実際にサミットでロボットの実演を見た農家たちからは、非常に前向きな反応が寄せられ、購入希望の声も多数寄せられました。
未来の農業へのビジョン
AGRISTは、新富町の農業だけでなく、全国規模でのデジタル化を進めることを目指しています。将来的には収穫の他にも、ハウス内の環境データの収集、AIを活用した収量最適化、さらには病気の早期発見技術など、様々な方向へと展開していく予定です。より効率的で持続可能な農業の実現に向けた動きは、今後も進化し続けることでしょう。
企業概要
- - 法人名: AGRIST株式会社
- - 所在地: 宮崎県児湯郡新富町富田東1丁目47番地1
- - 設立: 2019年10月24日
- - 代表: 代表取締役 齋藤 潤一
AGRISTは、農業の人手不足問題を解決し、次世代農業の実現を目指して日々取り組んでいます。ウェブサイトもぜひご覧ください:
AGRIST公式サイト