岸田総理、アジア脱炭素化に向けた取り組み強化を発表! AZE(アジア・ゼロエミッション共同体)推進を加速
令和6年6月19日、岸田総理は総理大臣官邸でアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)推進関係省庁会議に出席しました。
会議では、AZEC推進に向けた取り組み強化について議論が行われ、岸田総理は、2022年に提唱されたAZEC構想が、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)における課題対処に貢献すると強調しました。
特に、ASEAN各国との連携強化を重要視し、昨年末の東京での初のAZEC首脳会合で合意された「脱炭素化・経済成長・エネルギー安全保障の同時実現」を推進していく方針を示しました。
また、8月にジャカルタで開催されるAZEC閣僚会合や、ジャカルタに設立されるアジア・ゼロエミッションセンターを通じて、プロジェクトの実施から政策協調へと取り組みを強化していくことを表明しました。
さらに、AZEC推進を強化するため、政府全体で横断的に推進する体制を構築し、新たなAZEC担当大使のポストを新設、山田滝雄前ベトナム大使を充てることを発表しました。
山田大使には、今後の首脳会合開催に向け、パートナー国との協力を推進していく役割を期待しています。
既に350件以上のプロジェクトが進行しているとのことですが、今後、航空・船舶を含む運輸や農林分野にも協力範囲を拡大し、国際協力銀行(JBIC)、日本貿易保険(NEXI)、国際協力機構(JICA)を通じた支援を強化していきます。
アジアの脱炭素化に必要な4,000兆円と言われる資金調達のためのトランジション・ファイナンスや、CO2削減を評価するためのルール整備など、関係省庁が一体となって取り組んでいく方針を示しました。
岸田総理が、AZEC推進関係省庁会議に出席し、具体的な取り組み強化を発表したことは、アジアにおける脱炭素化に向けた日本の強い意志を示すものとして高く評価できます。
特に、ASEAN各国との連携強化や、新たに設置されるアジア・ゼロエミッションセンター、そしてAZEC担当大使の任命など、具体的な施策が示されたことは、今後のAZEC推進を加速させるための重要な一歩と言えるでしょう。
一方で、アジア全体の脱炭素化には、巨額な資金が必要であり、トランジション・ファイナンスの確保やCO2削減評価ルールの整備など、克服すべき課題も多く存在します。
政府全体で連携し、関係省庁が一体となって取り組むことで、これらの課題を乗り越え、AZEC構想を成功に導くことが重要です。
日本のリーダーシップの下、アジア全体が脱炭素化社会へと大きく前進することを期待しています。