森の資源を活かす新たな取り組み「森に座るベンチ」が誕生

「森に座るベンチ」プロジェクトとは

愛知県岡崎市から発信される新たなプロジェクト「森に座るベンチ」が注目を集めています。一般社団法人AndForestと有限会社タキコウ縫製が手を組み、乾燥中の木材を活用したサステナブルなベンチを開発しました。このプロジェクトは、森林資源の価値化を目指し、木材の「眠っている時間」を有効活用することを提唱しています。

プロジェクトの背景

日本の国土の約70%が森林です。しかし、スギやヒノキの伐採が進む中、木材の需要は低迷しています。特に形状が不揃いな木材は市場価値が下がり、多くの資源が正当に評価されない現状です。それにより、「伐る・使う・植える」という本来の森林循環が滞り、地域経済も影響を受けています。

これを受け、AndForestは伐採後に数ヶ月から数年もの期間、乾燥を待つ木材に着目。「眠っている時間」を価値に変える取り組みを行い、新しい森林経営と地域資源の循環モデルを提案しました。

「森に座るベンチ」の特徴

このベンチは、11月末の全国リーダーズ研修会で初披露される予定です。乾燥中のヒノキ天板と、タキコウ縫製が推進するビーズクッションが組み合わされ、安定性と快適性を兼ね備えています。このベンチは使用後、製材所に戻され再利用されるため、環境への負荷を最小限に抑えることができます。部品の分解・再利用が可能な設計が施されています。