双子兄弟の挑戦
2025-03-04 18:36:17

双子兄弟が挑む、町工場の技術を世界へ広げる新たな試み

双子兄弟が挑む、町工場の技術を世界へ広げる新たな試み



大阪市生野区にある有限会社電研は、アルミ加工の表面処理を手がける工場です。その工場で働く双子の兄弟、桐島誠と豊は、2025年2月に開催された「アトツギ甲子園」全国大会に大阪府代表として参加しました。彼らのプレゼンテーションのテーマは、「父から受け継いだ電解研磨技術を活かした、ジュラルミン合金へのアルマイト処理」です。

「アトツギ甲子園」とは


「アトツギ甲子園」は、経済産業省中小企業庁が主催するビジネスコンテストであり、次世代の後継者たちが彼らの持つ経営資源を活かして新たなビジネスアイデアを発表する場です。今年度の大会には189名が参加し、そこから選ばれた18名が決勝へと進みました。

プレゼンテーションの様子


桐島豊が発表した「町工場の技術が世界へ輝く アルマイトブラザーズの挑戦」は、会場の聴衆を魅了しました。兄弟の熱い思いが伝わり、技術の重要性と「アルマイト」という言葉の認知度を上げることに貢献しました。残念ながら受賞には至りませんでしたが、彼らのピッチは聴衆に強烈な印象を残しました。

「9か月前、13年勤めたスタートアップ企業から家業に戻りました。最初は家族の仕事を知るためだったのですが、技術に対する魅力を知り、自分たちの事業が持つ可能性に気づきました」と豊は語ります。彼らが学んだ技術は、町工場の未来を担うものです。

新規事業の模索


豊は、アトツギ経営者たちとの交流を通じて、経営のブラッシュアップに取り組んでおり、同世代の仲間たちとの出会いも大きな刺激になりました。彼らは「初めて会った気がしない」と口を揃えるほど意気投合し、共に志を持っていることを実感しています。

「この大会を通じて『アルマイト』を少しでも多くの人に知ってもらえて嬉しいです。町工場の技術は日本にとって貴重なものであり、それを失うことは国全体の損失だと思っています。これからも、自社だけではなく、地域と共に素晴らしい製品を作っていきます」と考えを述べました。

審査委員のコメント


大会の審査員からは、彼らの技術に対する感動と期待の声が寄せられました。「技術の差別性がストーリーとともに生まれたのは素晴らしい。ぜひ、ターゲット市場に早く参入してほしい」とのメッセージもありました。審査員たちは、彼らの技術がグローバルに展開可能であることを期待しています。

会社概要


有限会社電研は、65年以上の歴史を持つ会社で、アルミ金属への表面処理を行っています。創業以来、化粧品や薬品キャップなどの製造を手がけ、独自のクロムフリー電解研磨技術を開発してきました。最近では、自転車パーツやバイクパーツなどの幅広い製品へと取り組むなど、進化を続けています。

東京でのアトツギ甲子園での経験を経て、双子の兄弟は新たな挑戦をスタートさせており、今後の彼らの活躍に期待が寄せられています。技術を継承し、地域と共に成長を遂げる姿に、多くの人々が注目しています。


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会社情報

会社名
有限会社電研
住所
大阪府大阪市生野区中川西3-5-17
電話番号
06-6712-4105

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