岡山大学が井原市で地域課題を学ぶ
国立大学法人岡山大学は、2024年9月25日から27日の間、井原市で「地域の未来デザイン」という教養教育科目の一環としてフィールドワークを実施しました。本プログラムには、岡山大学から8人の学生が参加し、千葉大学、新潟大学、金沢大学、熊本大学の学生7人と共に地域の問題に取り組みました。
このコースは、人口減少に悩む中山間地域の状況を理解し、座学だけでは得られない現場の声や市民の意見を学ぶことを目的としています。岡山大学の教育推進機構が井原市ひとづくり推進本部の協力を得て毎年開講しているもので、今回は国立六大学連携事業として実施されました。無事終わったこのプロジェクトは、地域活性化に高い関心を持つ学生たちにとって非常に貴重な体験となりました。
初日の活動では、井原市教育委員会の藤井剛参事から地域の現状や人口減少に対する井原市の取り組みについての話を聞きました。その後、グループに分かれ、井原市の街中を実際に歩いて観察しました。参加者たちは、地域の雰囲気や実情を肌で感じることができました。
二日目には、吉川准教授の指導のもとで「聞き書き活動」を行いました。この活動では、井原市の市民10人に話を聞き、その内容を文章としてまとめることで、地域の方々の思いをより深く理解することが目指されました。学生たちは、それぞれ1~2人で市民と対話をし、聞き書きを進めました。全員で交流を深めるワークショップも行われ、得られた知見や地域活性化についての視点を活発に共有しました。
最終日には、井原市議会を傍聴し、市長と教育長との表敬訪問が行われました。また、井原市立井原高校の生徒との意見交換会に参加し、若い世代が考える地域の魅力について深く掘り下げ、参加学生たちは積極的に意見を交わしました。
参加した学生たちは、このプログラムを通じて地域の過去や現在、さらには市民の経験や努力から多くを学び、地域が抱える課題への理解を深めることができたと感じています。ある学生は、「これまでの経験とは全く異なる視点で地域創生について考える機会を得ることができた」と振り返りました。また、「地域の資源を大切にしつつ、新しい挑戦をしていくことが重要だと感じる」との声もありました。
岡山大学は今後も、地域とともに歩む研究大学としての役割を果たし、さまざまな取り組みを継続していく予定です。地域社会との共創を目指し、さらなる地域活性化に貢献していく姿勢に期待が寄せられます。
_井原市長、教育長との記念写真_
_井原高校生との集合写真_