3DアバターVRMの国際標準化に向けた新たな一歩
日本におけるメタバースの発展に寄与する「VRM」は、一般社団法人VRMコンソーシアムが手掛けたプラットフォーム非依存型の3Dアバターファイル形式です。このVRMが、アメリカのKhronosグループと連携することで国際的な標準化を目指す動きが発表されました。
VRMとKhronosの連携
VRMは、2018年に岩城進之介氏によって提唱され、瞬く間に多くのメタバース関連サービス(バーチャルキャスト、VRoid Studio、clusterなど)に採用されてきました。今や、国内でのアバター連携においては事実上の業界標準として名を馳せています。これがKhronosグループとの協力により、グローバルなオープンスタンダードとして定められることで、さらなる進展が期待されています。
パートナーシップの背景
VRMとKhronosは、2023年の初めにリエゾン合意を締結し、積極的に情報共有を行ってきました。この共同作業の一環として、両組織はVRMの機能をKhronosのglTFの公式拡張機能に統合するための作業を進めています。glTFはその高い拡張性が特長であり、今後も広く採用される可能性を秘めています。これにより、VRMがglTF仕様として国際的に承認される道が開かれ、メタバース市場での認知度向上が期待されます。
VRMの特性とその意義
VRMは、単に3Dモデルのテクスチャやボーン情報に加え、視線設定や権利埋め込みが可能なファイル形式です。この特徴により、従来の3Dアバターの枠を超えた機能性を持ち、メタバース内での多様な表現が可能となっています。3Dアバターが様々なプラットフォームで自由に使用できることを目指しているため、その相互運用性は非常に重要です。
グローバルなメタバース環境の実現に向けて
今後の展望として、VRMの国際標準化が進むことで、国内外を問わず多くのメタバース関連サービスがVRM対応に動くことが予想されます。また、ISO/IEC規格の承認により、VRMのユーザーやクリエイター、開発者にとっての安定性が保障されることも大きな利点です。これによって、長期的な利用と流通が可能となり、さらなるクリエイティビティが育まれるでしょう。
結論
VRMコンソーシアムとKhronosは、メタバースにおいて国境を越えたインターオペラビリティを実現するために、さらなる協議を重ねていく計画です。メタバース市場の飛躍に寄与するこの動きは、我々にとっても注目すべきポイントと言えるでしょう。その詳細については、VRMコンソーシアムの公式サイトやKhronosのページをチェックしてみてください。
VRMコンソーシアム公式サイト
The Khronos Group公式サイト