名取市における「なとりん号」のDX化
株式会社ユニ・トランドが、宮城県名取市の公共交通システムを新たにリニューアルしました。このプロジェクトは、内閣府のデジタル田園都市国家構想交付金を利用し、バスの位置情報提供からキャッシュレス決済までを一元化するものです。15年ぶりの大改修となるこのシステムは、名取市民にとって大きな利便性をもたらすものであり、都市の公共交通をさらに進化させることを目指しています。
名取市は、仙台市に隣接し、自然豊かで人口約8万人を抱える都市です。今回のリニューアルは、老朽化が進む「なとりん号」の運行体制を見直し、新しい運行方法を取り入れることを目的としています。市は、公共交通サービスの改善およびデジタル技術の導入により、市民の利便性を高め、持続可能な公共交通の実現を目指しています。
Community MaaSの導入
名取市では、公募型プロポーザルを経て、ユニ・トランドが開発したITプラットフォーム「Community MaaS」を選定しました。このプラットフォームは、公共交通と地域活性化を実現するための移動に関するサービスを連携させ、収集したデータを地域の交通網の整備に活用します。ユニ・トランドとの協力によって新たに提供される「なとりん号」は、2023年10月1日から予定通り運行を開始しました。
導入後の効果
新しい「なとりん号」の運行開始に際し、ユニ・トランドは綿密な進捗管理と支援体制を築き、15台の新車両にIoT機器を取り付け、運行ルートやダイヤの見直しを行いました。その結果、初月から設定したKPIを上回るキャッシュレス利用率を達成し、12月にはさらなる増加が見込まれています。
また、位置情報可視化サービスを導入したことで、バスの遅延に関する問い合わせが3〜4割減少。これにより、市職員の業務負担が軽減され、利用者の利便性向上にも寄与しています。
名取市はこの新しい試みを通じて、公共交通の持続可能性を高め、地域の発展に寄与することを目指しています。今後の「なとりん号」の発展が期待されます。
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