新たな舞台が届ける感動の物語
2025年5月、下北沢の小劇場楽園で、ひとり芝居「令和版線路は続くよどこまでも」が上演される。この作品は、2008年に作・演出を担当した鄭義信と、主役の小宮孝泰による再演であり、多くの人々に特別な思いを届けることを目指している。
「線路は続くよどこまでも」の背景
この作品は、終戦時に朝鮮鉄道で働いていた小宮の父の実体験を基にしている。鄭義信がこの物語を創り上げ、30以上の役柄をこなす小宮の演技力が一体となることで生まれる深い感動は、観客の心に深く刻まれるだろう。
初演から17年が経過し、2025年には日韓国交正常化60周年を迎える記念すべき年。このことから、作品に込められた意味や伝えたいメッセージもより一層重みを持つ。
小宮孝泰の思い
小宮は自身の父の実体験を基にしたこのひとり芝居を、20年近く前から構想し始めていた。過去の資料を探し続ける中で、思わぬ発見があったことがきっかけだった。横浜にあった満鉄OB会の図書コーナーで出会った駅長の日記には、父・泰久の名が記されていた。その瞬間、小宮にとってこの芝居は蒸気機関車のように動き出したという。
「私は今、ライフワークとして命を懸けて演じ続けている。この日記を見つけたときの感情は、70年の時を超えた風のような感覚だった」という言葉からは、彼の熱い思いが伝わってくる。作品は人生の重要な過程で演じ続ける宝物となり、何度でもその感情を再現したいと小宮は語る。
公演詳細
うれしいことに、アフターイベント企画も予定されており、観客はより深く作品を楽しむことができる。
- - 日時: 2025年5月9日(金)~11日(日)
- 5月9日(金):14:00
- 5月10日(土):13:00、17:00
- 5月11日(日):14:00
- - 会場: 小劇場楽園(下北沢)
- - チケット価格: 前売り4,800円、シニア割4,000円(65歳以上)、当日5,000円
- - チケット発売日: 2025年4月5日(土)
- - 販売所: チケットぴあ、イープラス
アフタートークイベント
公演後には豪華なゲストを迎え、観客とのトークセッションが行われる予定だ。5月9日には俳優の洪明花が登場し、彼女の経験に基づいたお話が聞ける貴重な機会となっている。
5月10日にはドキュメンタリー映画監督松倉大夏がゲストとして加わり、日本と韓国の文化についての深い話を展開する予定。
この特殊なひとり芝居を通じて、日韓の歴史や文化について新たな視点を与える機会を逃さないでほしい。
多くの観客に感動と共感を与える「令和版線路は続くよどこまでも」。その興奮を是非、劇場で体験していだきたい。