スタンパ事業の新たな章が始まる
株式会社ミヤカワは、クラレからのスタンパ事業の譲受と技術移転を発表しました。この重要な決定は、両社の技術的専門知識を持ち寄り、より優れた製品を提供するための一環です。
スタンパとは何か?
スタンパとは、微細な形状を持った金属型のことで、主に電子機器や光学部品の製造過程で使用されます。特に、複雑な2.5D構造のパターン形成が求められており、これにより製品の性能や品質が大きく左右されます。
株式会社クラレからの技術移転の内容
今回の契約には、マスクレスフォトリソグラフィー装置と電鋳スタンパが含まれており、これにより直径20μmから50μmの微細パターンを高精度に転写することが可能となります。これにより、様々な製法での加工が行えるようになり、製品の多様性が飛躍的に向上するでしょう。
特徴的な技術
- - マスクレスフォトリソグラフィー装置: 500mm×500mmの大面積に対して、250nmの分解能で微細パターンを形成します。
- - 電鋳スタンパ: 高精度なニッケル製スタンパを提供し、異なる素材への微細形状の転写が可能です。
これらの技術は、株式会社ミヤカワが保持している既存の導光板や液晶ソリューションの生産技術と組み合わせることで、さらなる相乗効果が期待されます。
取り扱い製品と製造装置の多様性
当社は、導光板やインクジェット方式での製造技術を駆使し、さまざまな製品を展開しています。今回の技術移転により新たに可能となる製品カテゴリーには、ディスプレイ関連機器や光学部品、電子デバイスなどが挙げられます。特に、導光板製造装置はマイクロレンズパターン形成を可能にします。
具体的な製造技術の紹介
- - 導光板製造装置: ワークサイズ1450mm×850mmの装置にて、金型なしで高精度なマイクロレンズを形成します。
- - フェムト秒レーザー装置: 340mm×220mmのワークサイズにおいて、精密なパターンを高精度で形成することができます。
今後の展望
株式会社ミヤカワは、クラレが培ってきたスタンパ技術と自身の微細加工・光学技術を融合させ、今後は更なる市場開発を目指します。既存の業界に限らず、未開拓の新しいニーズにも積極的に取り組んでいく方針です。
この事業の継承は、業界全体にとっても大きな意味を持つでしょう。株式会社ミヤカワは、顧客に対し安定した製品供給を続け、皆様に満足いただける製品を提供することを約束します。新たな技術と製品によって、期待以上の成果を上げることを目指します。
会社概要
この新たな一歩が、業界のさらなる発展に寄与することを期待しています。