芥川倶楽部の20年を振り返る企画展
高槻市立自然博物館の1階企画展スペースでは、地域の川づくりを担ってきた「芥川倶楽部」の設立から20年の活動成果を紹介する企画展が開催されています。この展示は「芥川の川づくり20年~ひとと魚にやさしい川づくり~」というテーマのもと、令和8年2月1日(日曜日)まで続きます。
芥川倶楽部は、平成17年に発足した団体で、地域の人々が協力しながら、川に天然のアユが遡上できる環境を整えることを目指しています。これまでの活動では住民や行政と手を組み、環境改善に向けた取り組みを続け、今では多くのアユが川を遡上する成果を上げています。
展示では、壁一面に施された芥川の模式図を基に、パネルや映像を通じて活動の成果を振り返ります。特に注目されるのは、農業用水を取水するための堰や障害物が生物の自由な遡上を妨げている現状について。これを解決するために設置された「魚道」は、魚が移動しやすくなるように設計されており、その効果も実証されています。
また、自然の材料を用いた水生生物の住処づくりや、特定外来生物であるミズヒマワリの駆除活動など、多岐にわたる活動が紹介され、地域の生物多様性を守る努力が強調されています。
あくあぴあ芥川の館長であり、芥川倶楽部の副代表を務める山本忠雄さんは、「目視で確認できたアユの数は、多い年には1万尾にも達し、分布域は摂津峡にまで広がっています。他の魚種も魚道を利用していることがわかり、今後とも地域の皆さんと協力しながら、川づくりを進めていきたい」と述べています。
この企画展は自由に観覧でき、入館も無料です。開館時間は10時から17時までで、毎週月曜日は休館日ですが、祝日に当たる場合は開館し、翌平日に休館します。展示を訪れることで、芥川倶楽部の20年にわたる努力と地域の川づくりの重要性について学ぶことができます。
企画展概要
- - 期間:令和8年2月1日(日曜日)まで
- - 時間:10時から17時(月曜日休館)
- - 場所:高槻市立自然博物館(あくあぴあ芥川)1階企画展スペース
- - 住所:高槻市南平台五丁目59番1号
- - アクセス:市営バスJR高槻駅北5番のりばから「関西大学」・「平安女学院大学東」行きで、「南平台小学校前」下車
- - 入館・観覧料:無料
この機会にぜひ、高槻市の自然保護に向けた取り組みに目を向けてみてはいかがでしょうか。