三重朝日物流センター、特別賞の栄誉
三重県に位置する「三重朝日物流センター」が、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)が主催する第4回ABINC賞で「特別賞」を受賞しました。この受賞は、同施設が生物多様性に配慮した運営を通じて地域に貢献していることを評価された結果です。
受賞理由
ABINCの事務局からの評価ポイントとして、以下のような点が挙げられています。
- - 動物の生息地への配慮が多く、他の事業所の模範となる。
- - ビオトープ観察路にウッドデッキを設置し、生物の通行を考慮した設計が秀逸。
- - 高レベルの水循環や物質循環への配慮と、明確な目的を持ったモニタリング調査。
- - 地域住民との連携による環境教育プログラムや、植栽管理の取り組み。
このような評価は、三重朝日物流センターが地域といかに密接な関係を築き上げているかを示しています。
ABINC認証制度とABINC賞とは
ABINC認証制度は、生物多様性の保全活動を評価し、認証するための制度です。この制度において、特に優れた取り組みを行う施設がABINC賞を受賞します。特別賞は新しい発想や波及効果が大きい事業所に贈られるもので、三重朝日物流センターがこれを受賞したことは地域社会にとっても大きな朗報です。
三重朝日物流センターの特徴
この物流センターは、大和ハウス工業が設計し、日本トランスシティが運営しています。生物多様性に配慮した設計がなされており、周辺の自然環境に対しても積極的なアプローチが見られます。
具体的には、地域に生息する植物や動物に対する調査を実施し、その結果を基にした整備計画が評価されました。特に、コチドリの営巣環境の整備を行うことで、絶滅危惧種の生息環境を守る努力がなされています。
本施設では、地域住民との連携を強化し、ビオトープエリアを整備。また、地域の生物を放流するなど、地域貢献にも力を入れています。このように、長期的な保全活動を維持するために、自然観察イベントや環境教育プログラムが実施されています。
三重朝日物流センターの基本情報
- - 名称: 三重朝日物流センター
- - 所在地: 三重県三重郡朝日町大字埋縄字川原1
- - 交通: 伊勢湾岸自動車道「みえ朝日インターチェンジ」から約700m、JR関西本線「朝日駅」から約1.4km
- - 敷地面積: 68,620㎡(約20,757坪)
- - 延床面積: 64,130㎡(約19,399坪)
- - 構造: 鉄骨造3階建て
- - 着工・竣工: 2022年7月1日着工、2023年6月30日竣工
最後に
三重朝日物流センターの受賞は、物流業界において生物多様性を重視する新たなスタンダードを提示するものです。これからも地域社会とともに歩み、持続可能な環境を目指す取り組みが期待されます。