プレスリリースの掲載率が低迷:広報担当者の実態調査
株式会社メタリアルが実施した調査によれば、広報業務を担当する約100名のうち6割が、「プレスリリースのメディア掲載率が10%以下」と苦しんでいることが明らかになりました。この調査は2025年3月に行われ、多様化するメディア環境の中での広報の難しさを示す貴重なデータとなっています。
調査の背景
SNSやオンラインメディアの増加により企業の情報発信の機会が増えた一方、広報の役割はますます重くなっています。特にプレスリリースの作成は、メディア露出を促進するための重要な業務ですが、実際には多くの広報担当者がその効果を実感できていないようです。
掲載率0%の実態
調査では、対象者が1ヶ月間に発表するプレスリリースの本数が平均1.72本と回答。その中で、最も多い回答が「掲載率0%」で43%がこの結果を示しました。これはつまり、ほぼ半数以上の広報担当者が、発信した情報が全くメディアに取り上げられなかったということを意味します。
掲載されない原因
プレスリリースがメディアに掲載されなかった理由を調査したところ、最も多かったのは「ニュース価値が不足していた」というもので、38%の回答者がこの年月を挙げています。真の話題となる要素が欠如していることがその原因と考えられます。次点では「ストーリー設計の不足」が19%という結果を示しました。
ニュース価値の重要性
広報担当者が特に悩むポイントは「ニュース価値の整理」でした。55%の人々が、どの要点を強調すべきか理解せずに迷っています。また「他社との差別化」や「記者の視点を考慮したストーリー作り」も多くの時間を消耗しています。 つまり、メディアに響くプレスリリースを作ることは容易ではないということです。
求められる要素
調査を通じて、メディアに刺さるプレスリリースには「話題性・トレンド性」や「社会課題との関連性」、さらには「データによる実績の裏付け」が特に重要であると認識されています。これらの要素を盛り込むことが、掲載率を向上させるために不可欠です。
掲載を希望するメディア
広報担当者が特に入稿したいメディアについて調査したところ、同率で「全国紙・新聞メディア」と「業界専門誌」が44%で1位となりました。次に「総合経済メディア」が37%と続き、各々が自社の情報発信において重要なアプローチ先を意識していることがわかりました。
『広報AI』の登場
こうした背景を踏まえ、メタリアルは広報の効率化を図るために、2025年6月に新サービス『広報AI』を開始します。このAIは過去のメディア取材傾向データを活用し、自動で掲載されやすいプレスリリースを生成することができます。さらに、業界初となるプレスリリースの採点機能も搭載しており、内容がどれだけメディアに適しているかを評価することが可能です。これにより、低いスコアのプレスリリースには必要な改良点をフィードバックするなど、広報担当者の強力なサポートツールとなるでしょう。
『広報AI』は、企業活動を支える新たな武器として、広報効率を飛躍的に向上させることが期待されています。この取り組みで、多くの広報担当者が直面している「掲載率の低さ」という課題を克服できることを願っています。
【『広報AI』Webサイト】
https://www.kohoai.com/