京都芸術大学が提唱する伝統文化の再考
京都芸術大学が令和7年度に実施する「藍の學校」は、伝統文化を地域や未来に活かすための実践型アートマネジメント・人材育成プログラムです。本プログラムは、文化庁の「大学における芸術家等育成事業」の一環として位置づけられ、アートの新たな可能性を探る場となります。
藍の學校の理念
本プログラムの根底にあるのは、環境に配慮し持続可能な製品作りを模索するという考え方です。工芸は地域から生まれ、その土地の歴史や文化と密接に結びついています。藍という素材を通じて、工芸の文化を再考し、日本に限らず世界の工芸における新たな視点を見出すことを目指しています。実際に工芸に関わる作家やデザイナーから学び、座学と実践を組み合わせた4つのプログラムを通じて、知識を深め、技術を磨く機会を提供します。
プログラムの内容
「藍の學校」は、次の4つのプログラムから成り立っています。
1. 知識の深化
講師として招かれるのは、工芸に携わる著名な作家やデザイナーです。彼らのレクチャーや講演を通して、受講者は工芸の新たな視野を広げることができます。
2. 実践的な体験
実際にものを作るプロセスを体験し、単に技術を学ぶだけでなく、次世代にそれを継承していく視点も身につけます。
3. 材料との対話
こだわりの材料を自らの手で扱うことで、素材と向き合う力を鍛えます。種をまき、育て、最終的に原材料となるまでのプロセスを体験しながら、ものづくりの思考を深めていくことが狙いです。
4. 成果展
学びの成果を展示会として発表し、プロダクトや映像、写真、道具などを来場者に紹介します。また、ギャラリーツアーやワークショップも行いながら、参加者とともに「つくること」について考える場を設けます。
実施期間と対象
「藍の學校」は、令和7年4月から令和8年3月までの期間に実施されます。対象は、伝統工芸の作家や美術系大学生、教育関係者、芸術関係の編集者、自治体や企業のアート企画担当者など多岐にわたります。
申し込み方法
申込締切は6月1日(日)で、詳細に関しては藍の學校の公式ウェブサイトで確認できます。興味がある方は、ぜひこの機会を活用してみてください。
京都芸術大学は、10学科24コースからなる国内最大規模の総合芸術大学として、学生が社会で必要な力を身につけられるような教育を提供しています。芸術を通じて社会を変革する「藝術立国」を教育目標に掲げ、年間100件以上の社会実装プロジェクトを実施し、実践的な学びを重視しています。
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