更年期のメンタル不調に関する実態調査の結果
クラシエ薬品株式会社は、30代から60代の女性1,236名を対象に「更年期によるメンタル不調に関する実態調査」を実施しました。この調査では、女性の約81.8%が心の不調や悩みを抱えていることが明らかになり、特に45歳から54歳の更年期にあたる世代でこの傾向が顕著となっています。
調査結果の概要
調査結果によると、メンタル不調を感じているという回答をしたのは、30代から60代の女性のうち約8割に上りました。具体的には、ストレスや気疲れ、イライラなどが上位にランクされ、特に更年期世代(45-54歳)では85.0%に達しました。この世代に比べると、更年期後の世代(55-69歳)は10%ほど低下し、ホルモンの変動が少なくなることでメンタルの不調が軽減することが読み取れます。
世代別のメンタル不調の特徴
更年期に該当する45-54歳世代では、ストレスや気疲れ、さらにはイライラ感が強く現れます。一方、更年期が過ぎた世代は、夜中に目が覚めるなどの睡眠に関する問題が多い傾向が見受けられました。また、ストレスの要因も世代によって異なり、30代から44歳の世代では家計や育児の不安が強く、更年期世代以降は健康面の不安が増えてくることが分かりました。
メカニズムと対策
藤沢女性のクリニックもんまの門間先生によると、更年期にはエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが急激に減少し、それによってホルモンバランスが崩れたり自律神経が影響を受けたりすることが、メンタル不調の一因とされています。さらに、日常生活や家庭環境のストレスも相まって、女性は心の不調に悩まされやすくなると指摘しています。
具体的な対策として、クラシエ薬品は漢方薬に着目しており、ストレスや気疲れに悩む方には、「柴胡桂枝乾姜湯」などの漢方薬を提案しています。これは、心身の疲れを軽減し、自律神経を整える効果があります。他にも、イライラを和らげるための「加味逍遙散」など、各症状に応じた漢方薬が用意されています。
健康と生活習慣の見直し
更年期のメンタル不調を乗り越えるためには、健康的な生活習慣が不可欠です。食事の改善や適度な運動を心掛け、必要に応じて医師に相談することが大切です。特に、汗をかくことが多い夏場は「9月病」と呼ばれる季節の変わり目に注意が必要で、この時期にメンタル不調が悪化しやすいこともお忘れなく。
おわりに
健康で快適な日々を送るために、更年期のメンタル不調を理解し、適切に対処することが求められています。みなさんも自分自身の心と体の健康に目を向け、必要なサポートを受けることをお勧めします。